新型コロナウイルス感染症

感染対策と企業活動の両立

 

こんにちは。フラッグシップ経営の杉原です。

 

帝国データバンクが114日に発表した『新型コロナウイルス感染症に対する企業の意識調査(202112月)』では、新型コロナウイルス感染症による自社の業績への影響について、『マイナスの影響がある』と見込む企業は67.4%(前月比0.8ポイント増)となり、4ヶ月ぶりに増加に転じたと報じられました。

 

この傾向については、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の出現による感染拡大が企業活動を行う上で懸念材料となっているとみられています。

実際、当社が拠点を置く大阪府下においても新規感染者数が過去最高値を更新するなど、予断を許さない状況です。

一方で、新型コロナウイルスが出現してから早2年が経過した今、感染への警戒感から経済活動を停滞させるのも限界が近づいているのも事実で、感染対策と経済活動をいかに両立させるか、という壁が立ちはだかっています。

 

当社ではこれまでもZOOM等を活用し対人接触機会を減らす取り組みに力を入れておりましたが、今週からリモートワークやオンライン会議等の割合を増やし、感染対策を講じつつも活動を停滞させない方法を模索することになりました。

事業者様にはご不便をおかけする場面もあるかと思いますが、これまでと変わらぬご支援をさせていただけるよう、従業員一丸となって取り組んで参ります。

 

杉原 千尋

ご挨拶 経営方針書 考え方

「経営方針書」の作成で年を越す

皆様、こんばんは。フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

 

このブログを書いているのは1231日の19時半でちょうど紅白が始まったタイミングです。

 

私は、幼少の時から年末年始のテレビの特番や歌番組には見向きもせず、自分の世界に入るのが好きでした。

 

それは今も変わらずで、ここ数年は書斎にこもって音楽や映画を流しながら(聴いても見てもないのですが、音があれば落ち着くので)、予算や方針書の作成、新年の目標を考える、年賀状のコメントを添えるなどを行いながらのんびりと過ごしています。

 

私にとって年末年始の休暇は会社のことを考える絶好の機会でして、特に、社員数が増え会社が急激に大きくなっているため、方針書に私や会社が目指す考え方を可能な限り伝えようと時間を割くことにしています。

 

年末年始の休暇は当社にとっては単に年が変わるだけでなく、新しい期の始まりでもあります。若い時は予算の作成程度だったのですが、年を重ねたせいか、最近はどんな会社にしたいのかを考えることが多く、売上や利益よりも戦略や組織について考える時間が本当に増えました。

 

普段から考えていることを数日の休暇で全てまとめるのは容易ではありませんが、責任を感じながらも楽しんで、間もなく始まる来期方針を完成させたいと思います。

 

末筆ではございますが皆様、本年も大変お世話になりました。来年も皆様にとって良い年になりますようお祈り申し上げます。

考え方

緊急時における対応方法の検討

こんにちは、フラッグシップ経営の㮈本です。

 

年の瀬になり、年末の挨拶や大掃除など忙しい時期となってきました。

 

私の家の近くにも、夜間に地域の人による火の用心の声を聞くようになり、毎年のように年末が近づいているなと感じます。

 

忙しい時期でありながら乾燥しているため、国内でもこの時期は火事の発生率が極端に増加するようです。

 

先日、大阪では雑居ビルで計画的な放火が行われ多くの人が亡くなるという痛ましい事件がおきました。

 

犯行理由などは不明ですが、このニュースを見た時にビルでの火災の恐ろしさを感じるとともに、自社で仮に火事が起こった場合や別の緊急時のことを考えた時に、適切な行動を取ることができるのかと不安に感じました。

 

確実に災害やトラブルに巻き込まれないと決まっていれば、このようなことを考える必要がありませんが、災害の多い日本に住んでいる以上、災害時における従業員の行動などを考えることは重要なことのように感じます。

 

しかし、防災や避難訓練の方法などを何から始めればいいのかわからないといった事業者の方も多いと思いますが、簡単なものから初めていくことで、実際の災害時での動揺を緩和できるかもしれません。

 

下記には、企業の防災訓練について簡単に調べた項目を記載しています。

 

1.オフィスのデスクや身の回りを整理し、倒れやすい家具などを固定する。

 

2.ハザードマップや災害時の避難場所を社内で共有する

 

3.従業員人数分の防災グッズを準備しておく

 

4.安否確認の手段と報告内容を決めておく

 

5.実際に災害を想定した訓練を実施する

 

以上の5点をまとめておくだけでも、実際の災害時にはトラブルを回避できる確率が大幅に増加します。

 

実際に、火事とは関係ないですがアメリカの世界貿易センタービルで38階にオフィスを構えていた、モルガンスタンレー社はテロで破壊されたビルに2,000人以上の従業員が在籍していました。

 

しかし、毎月のように避難訓練を実施していたことが功を奏して、多くの人が亡くなったテロ事件でありながら、モルガンスタンレーの社員はほとんど全員が避難することできています。

 

実際に災害にあったことがないので、避難訓練などは形骸化している企業も多いと思いますが、年末の時期にでも防災や避難について考えるのもいいかもしれません。

考え方

素手を使って考える

こんにちは。フラッグシップ経営の杉原です。

 

2021年も残すところ数日となり、本年の振り返りと来年の目標について考える時間が増えました。

このような時間を持った時は、自身が大切にしている言葉や価値観を取り出して見つめることになるのですが、その度に思い出すのが「最後は素手を使う」という考えです。

 

この考えは、大学で文学研究をしていた時に学んだもので、「研究の手法としては様々なアプローチ(理論)があるものの、それら理論はどれも道具に過ぎず、最後は自身独自の考えによってのみ新たな論に辿り着ける」ということを表しています。

道具は、使うことによって誰でもある一定の成果を出せる、という点においては大変優れた発明ですが、誰でも一定の成果を出せるということは、裏を返せば、道具を使用することによって得られるものには限界があるということです。

限界が見えた先、さらに一歩先へ行く成果を導き出すには、一度道具を置いて、自分の素手で物事と向き合う必要があります。

 

素手を使って考え続けるのは大変ではありますが、それによって解に到達できた時の充足感は何事にも代えがたいものですので、今後もこの考えを大切にしていきたいと思います。

 

杉原 千尋

ご挨拶

2021年目標の振り返り

 

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。

私事ですが、今年1月号のニュースレターで2021年の目標を3つ紹介しました。

内容は下記の3つです。

 

1.生産性を向上する
弊社業務の多くが属人的であるため、生産性は個人のスキルに強く依存しています。人員が増えると生産性のバラつきも大きくなりますが、個々人ではなく会社全体での生産性を向上させるための仕組みを作ります。

2.資格を取得する
資格を取得すること自体が目的ではないのですが、期日までに合格に必要な勉強を計画的に行うことや体系的にその分野を学習することを目的に資格を取得します。

3.体重・体脂肪率を落とす
Zoomでの打ち合わせも多かった昨年ですが、モニター越しに見える自分のお腹が現実を教えてくれました。健康的な体が良い仕事や私生活に繋がりますので、食生活に気を付けます。

 

それぞれの結果について振り返ってみたいと思います。

 

1.生産性を向上する「△」
会社全体での生産性は高くなったと感じていますが、十分ではないと感じています。「生産性向上=スピードアップ」に重きが置かれ、分子であるアウトプットのクオリティが更なる改善が必要だと思います。

2.資格を取得する「〇」
目標設定時にはどの資格を取得するか決めていませんでしたが、期中で「事業承継士」を取得しようと思い、2021年11月に無事に事業承継士として登録されました。

3.体重・体脂肪率を落とす「△」
体重は▲7㎏(現体重約60㎏)、体脂肪率は▲5%(現体脂肪率約13%)くらいの結果でした。体系は改善できたと思いますが、食生活や運動などは来年の課題です。

 

2022年の目標は2022年1月号のニュースレターでご紹介したいと思います。

 

来年も引き続きよろしくお願い申し上げます。

中小企業診断士 木戸貴也

組織・人材育成 経営基盤の強化 考え方

挑戦しないリスクよりも何もしないリスクの方が怖い

皆さん、こんにちは。フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

 

 

当社は12月決算ですので、あと1ヶ月少々で今期が終わります。

 

 

おかげさまで売上、利益のみならず採用などあらゆる指標において当初設定した数値目標をクリアすることができました。

 

 

今期の目標はかなり高く設定したのですが、大幅にクリアすることができて少し驚いています。

 

 

また、採用コストを全くかけなくても人が集まってくる会社になってきたことも驚きであり嬉しい限りです。

 

 

2019年の夏頃に事業を拡大することに取り組み、2年間で4名の正社員を採用、インターン生3名を採用し、来年早々には新たに正社員1名とインターン生のうち2名を新卒として採用する予定です。

 

 

採用者の全員が紹介、HPSNSを通じてですので、求人コストは0円です(笑)。

 

 

 

一緒に働く仲間が増え、事務所も移転して拡大できたことについては経営者として嬉しく思います。

 

 

我々はモノを販売する職業ではありませんので、事務所としての人数やそれぞれのスキルが顧客満足度につながるため、以前よりも多くの案件を手掛けることができることは本当に喜ばしいことです。

 

 

一方で、時々ですが不安になることもあります。

 

 

固定経費がどんどん上がっていきますので売上を増加させ続けなければならないというプレッシャーが半端ではないです。

 

 

事務所も今年の1月に移転し、以前の事務所の倍の面積で家賃は3倍になるなど、経費は増加するばかりです。

 

 

また、急激な拡大は必ずと言って良いほど歪みを生みますので、経費の増加だけでなくこれまで会社として大切にしていた価値観が壊れないかという組織の雰囲気や企業文化の側面での不安もあります。

 

 

しかし、そういった不安はあるものの、来期も私は事業を拡大することを緩めるつもりはありません。

 

 

なぜなら挑戦して失敗するリスクと、現状で満足するリスクとを天秤にかけた時に、やはり挑戦して失敗するリスクの方が小さいと感じるからです。

 

 

仮に挑戦して失敗しても、原因を検証して対策を講じれば再度挑戦できますが、何もしなければ、何が問題で何を対策すれば良いかもわからなくなるからです。

 

 

特に、私は売上を増加させる挑戦を重視しています。

 

 

売上至上主義で利益を無視するという意味ではなく、売上はお客様や市場からの評価で、それが減少するということは「お客様が離れていっている」「市場のニーズから離れていっている」と考えるからです。

 

 

また、社内体制を変更することなく売上を伸ばすと社員が疲弊しますので、採用を強化すること、DXの推進を図ることに取り組みながら規模の拡大と生産性の向上を目指さなければなりません。

 

 

一度、このような思考回路をもってしまうと挑戦することが当たり前になり、足元を固めることが疎かになってしまう可能性もあります。

 

 

そうならないように社内の問題については社員のみんなで話し合える雰囲気を大事にし、事業規模の拡大だけでなく中身も伴った会社づくりをしていかなければならないと考えます。

 

 

不安もつきまといますが、自分の責任の範囲内で挑戦し続け、社員やお客様から良い会社と思っていただけるよう頑張ります。

 

 

12月も最後の営業日まで気を抜かずに頑張るのは当たり前として、来期の予算や方針の策定にも時間を割きたいと考えています。

 

 

それではまた次回です。

 

新型コロナウイルス感染症 補助金について 資金調達について

来年度の新型コロナウイルス感染症関連の支援策(経済産業省関連)

 

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。

本日、令和3年度補正予算案が閣議決定され、中小企業支援策として、事業復活支援金や資金繰り支援、ものづくり補助金などの生産性革命推進事業、事業再構築補助金が予算として計上されています。

具体的な内容は下記の通りです(以下、経済産業省のチラシより)。

 

 

生産性革命推進事業のご案内

 生産性革命推進事業は以前からある3補助金に加えて、事業承継・引継ぎ補助金が追加されました。

 ■ものづくり補助金 最大2,000万円の設備投資補助

 ■IT導入補助金 最大350万円のITツール導入補助(別途PC等の購入も支援)

 ■持続化補助金 最大200万円の販路開拓等補助

 ■事業承継・引継ぎ補助金 事業承継・引継ぎに係る取組を最大600万円補助

 

それぞれ制度の見直しがありました。ここでは、ものづくり補助金と事業承継・引継ぎ補助金をご案内します。

 

ものづくり補助金

 *赤字など業況が厳しい中でも、賃上げ等に取り組む中小企業向けに特別枠を創設し、優先採択や補助率引上げを行います(最大1,250万円、補助率2/3)。

 *グリーン・デジタル分野への取組に対する特別枠を創設し、補助率や上限額を引き上げます((グリーン枠)最大2,000万円・(デジタル枠)最大1,250万円、補助率2/3)。

 *補助対象:革新的製品・サービスの開発又は生産プロセス等の改善に必要な設備投資等

 *補助上限額と補助率: 

(※1)従業員規模により異なる

(2)小規模事業者・再生事業者は2/3

 

事業承継・引継ぎ補助金

 *事業承継・引継ぎに係る取組を、年間を通じて機動的かつ柔軟に支援します。

 *補助対象:

  ・事業承継・引継ぎ後の新たな取組に関する設備投資等

  ・事業引継ぎ時の専門家活用費用等

  ・事業承継・引継ぎに関する廃業費用等

 *補助上限額と補助率:(補助上限額)150万円~600万円 (補助率)1/22/3

 

 

事業再構築支援のご案内

 ■業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む事業者向けの特別枠を創設します

 ■グリーン分野での取組を重点的に支援する特別枠を創設します

 

 *売上高減少要件を一部緩和するなど使い勝手を向上させます。

 *業況が厳しい事業者や事業再生に取り組む事業者に対する特別枠を創設します。

 (最低賃金枠等も継続)。

 (最大1,500万円/補助率3/4(中小))

 *グリーン分野への取組に対する特別枠を創設します。

 (売上高減少要件撤廃、最大1億円/補助率1/2(中小))

 

 *対象要件:

 ①2020年4月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前と比較して10%以上減少していること

 (※)以下の要件は撤廃

 「202010月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高がコロナ以前と比較して5%以上減少していること」

 (※) 複数事業者が連携する場合は売上高減少分の合算が可能

 ②事業再構築指針に沿った事業計画を認定経営革新等支援機関と策定すること等

 *開始時期:令和4年以降(補正予算成立後、詳細を調整)

 *対象経費:建物費() 、機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費、研修費(一部の経費については上限等の制限あり)

 (※)移転に伴う一時的な貸工場等の賃借料についても建物費の一部として認める。

 *補助上限額・補助率

※1)補助下限額は100万円

(※2)従業員規模により異なる

(※36,000万円超は1/2(中小)、4,000万円超は1/3(中堅)

 

 

事業復活支援金

 ■法人は上限最大250万円を給付

 ■個人事業主は上限最大50万円を給付

 

 *20223月までの見通しを立てられるよう、コロナ禍で大きな影響を受ける事業者に、地域・種問わず、固定費負担の支援として、5か月分の売上高減少額を基準に算定した額を一括給付します。

 *上限額は、売上高に応じて三段階。売上高30%~50%の減少の上限額は売上高50%以上減少の上限額の6割となります。

 

 *対象者:新型コロナの影響で、202111月~20223月のいずれかの月の売上高が50%以上または30%~50%減少した事業者(中堅・中小・小規模事業者、フリーランスを含む個人事業主)

 *開始時期:補正予算成立後、所要の準備を経て申請受付開始予定

 *給付額:5カ月分(11月~3月)の売上高減少額を基準に算定

 *上限額

 

 

資金繰り支援のご案内

 ■政府系金融機関の実質無利子・無担保融資を年度末まで実施

 ■資本性劣後ローンを来年度も実施

 ■伴走支援型特別保証の上限引上げのうえ、来年度も実施

 *政府系金融機関による実質無利子・無担保融資の申込期限を年度末まで延長します。

 *資産査定上「資本」とみなせるため、民間金融機関の支援が受けやすくなる日本政策金融公庫による資本性劣後ローンを来年度も実施します。

 *金融機関の伴走を条件に保証料が引き下がる伴走支援型特別保証を、利用上限額を引き上げたうえで、来年度も実施します。

 

〇政府系金融機関による実質無利子・無担保融資

 *対象者:新型コロナの影響で、売上が減少した中小企業

 (小規模個人▲5%/小規模法人▲15%/その他▲20%

 *開始時期:受付中(期間を今年度末まで延長)

 *無利子上限:日本政策金融公庫(中小)3億円、(国民)6,000万円、商工組合中央金庫3億円

 *無利子期間:当初3年間

 *貸付期間:運転資金15年以内、設備資金20年以内

 *据置期間:最大で5年

 

〇日本政策金融公庫による資本性劣後ローン

 *対象者:新型コロナの影響により、キャッシュフローが不足する企業や一時的に財務状況が悪化したため企業再建等に取り組む企業

 *開始時期:受付中(来年度も実施)

 *融資上限:日本政策金融公庫(中小)10億円、(国民)7,200

 *貸付期間:51か月、7年、10年、15年、20

 ※元本については、期限一括償還

 

〇伴走支援型特別保証

 *対象者:新型コロナの影響を受け、売上が15%以上減少した中小企業で、金融機関の継続的な伴走支援を受けながら経営改善に取り組む者。

 *開始時期:受付中(来年度も実施)

 *融資上限:6,000万円(現在は4,000万円。引上げ準備中。)

 *保証料:原則0.2

 *保証期間:最大で10

 *据置期間:最大で5年

 

 

 

当社では、経営改善計画策定支援を含む資金繰り改善支援や民間金融機関や政府系金融機関からの資金調達支援、ものづくり補助金や事業再構築補助金の申請支援などの実績もございますので、お気軽にお問合せください。

 

予算案ですので、今後変更される可能性がありますので、ご注意ください。

 

【お問合せ先】

●HP https://flagship-keiei.co.jp/contact/

 

 

<参照:経済産業省ホームページ

経営改善について

早急な判断を行える環境を整える

 

こんにちは、フラッグシップ経営の㮈本です。

 

年末に差し掛かるにつれ、資金調達や経営改善のご相談のお問い合わせが増えてきたように感じます。

 

昨年、新型コロナの特別融資を利用し資金調達を行ったことにより、一時的に資金繰りが安定したものの打開策がないまま据置期間が終わり返済が開始したケースや、返済がない状況でも不況により資金調達が必要となってしまうケースなど相談の種類は様々です。

 

先日も、12月上旬に外注先に支払う資金がないため、資金調達をする方法を教えてほしいという相談がありました。

 

資金調達の方法を検討することは重要ですが、11月中旬に12月上旬の支払う資金が足りないと判明することは、非常に危険な状況であると思います。

 

(このケースではメイン金融機関に相談をされておらず、コロナの特別融資も受けていなかったので、一度運転資金の借入を相談してもらうことでご案内しました。)

 

幸い今回のケースでは、金額がそこまで大きいものではなく金融機関に何も相談していない状況であったため、打開策を考えることができますが資金調達の依頼や相談にくる事業者様の多くは、やはり相談のタイミングが遅くなってしまっているように感じます。

 

また、相談のタイミングは早くても本業が多忙なため、資金調達やリスケを判断するための資料を揃えることに時間がかかってしまうケースもあります。

 

本業が忙しいことで、なかなか資料集めや相談に時間を割くことができないことが主な要因であると思います。

 

しかし、資金調達や返済のストップ(リスケ)を行う判断は人間で例えるならば輸血(資金調達)を行うか止血(リスケ)するかの状況を判断するタイミングであるため、会社を生かし治療するためには一番初めに判断しなければならないものであると思います。

 

この判断を行うためには、できるだけ早く専門家や金融機関に相談し、必要な情報を共有することで止血による処置(リスケ)か輸血による処置(資金調達)が適切かを判断しなければなりません。

 

情報の共有が遅くなると、輸血(資金調達)が必要なのに止血(リスケ)しか手を打つ手段がなかったなどの判断ミスに陥る可能性も十分に考えられます。

 

この判断を行うためにも、早めの相談のみならず早めの情報の共有が必要不可欠であり、会社や従業員を守ることに繋がります。

 

早めの相談や情報共有を行うためには、会社の財務状況などを把握している必要がありますが、担当税理士の方からのレスポンスが遅いことで相談や情報の共有が遅れる場合もあります。

 

事業者様の資料提出が遅いことも考えられるため、一概に税理士の方を責めることはできませんが、資料をきちんと提出している状況でも半年前の試算表しかでないような状況であれば、変更することも検討しなければなりません。

 

必要な情報を必要なタイミングで揃え、経営を判断できる環境を整えることは売上や利益を上げることと同じように重要なことだと思いますので、少しでも違和感があれば従来の方法を見直すことも重要かもしれません。

 

 

 

経営改善について 考え方

誰でも会社の数字を理解できる

 

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。

 

経営改善・事業再生や資金調達などのご相談を受けた際、ほとんどの経営者が「数字が苦手」とおっしゃります。

 

決算書の見方が分からないとか文字と数字の羅列が辛い、売上と利益は分かるなど理由は様々です。

 

しかし、一緒に電卓をたたいたり、手書きで書いたりしながら、アナログなやり方で私と一緒に1つずつ進めるとほとんどの経営者が少しの理解を示されます。

 

「数字が苦手」なのではなく、ただ知らなかっただけなのだと思います。

 

もちろん、1回の説明で十分な理解はできていないでしょう。

 

その場では出来たと思っても、いざ1人でやろうとしても出来ないことが大半です。

 

そのため、頭で理解するのではなく体で覚えてもらえるように必要があれば何度も同じことを繰り返します。

 

会社で扱う数字は四則演算だけで十分です。

 

「数学は苦手」でもいいので「数字が苦手」な経営者から抜け出し、「数字に強い」経営者を目指しましょう。

 

中小企業診断士 木戸貴也

考え方

よりよい未来へ進むための一歩

こんにちは。株式会社フラッグシップ経営の杉原です。

 

今週は、ものづくり補助金の第8次の申請締切を迎えました。手続きが完了し、ほっとしたのも束の間。来週からは、事業再構築補助金第4次締切に向けての準備が始まります。

 

さて、補助金申請が終わると、それに係る振り返りを行います。

事業者様へのヒアリングから計画書作成、電子申請手続きまでの一連の業務の中、予定通りにいかなかったこと、思わぬ見落とし等々。反対に、上手くいったことや、前回と比較して改善されたこと。次回締切に向けてより良いご支援が出来るよう、よかった点・悪かった点を書き出し、次回にどう活かすかを考えます。

 

この振り返りの手法は、「PDCA」「KPT」「YMT」など様々なものがありますが、どれについても共通しているのは、「反省だけで終わらせない」ということです。

 

振り返りと反省、なんとなく同じようなイメージがありますし、どちらも自分の行いを省みることに変わりはありませんが、反省は主に、失敗に対して行うものになります。 

過去に焦点をあてて行うのが反省である一方、振り返りは次のステップを考えることが目的なので、検証の対象が失敗だけとは限りません。  

より良い方法を編み出すためため、もっと生産性を向上させるため。これから先の未来に進むために必要なのが振り返りです。

 

また、この振り返りを行う際に注意が必要なのが、実行したことおよびその成果の列挙するだけではいけないということです。

書き出したポイントを、実際にどのような行動に移すのか、改善策を明確化し、実行してさらなる改善を目指す。これを繰り返すのが振り返りの一連の流れです。

 

今後も、よりよい未来に向かって着実に歩みを進められるよう、目の前の業務一つ一つに向き合い、日々精進していきたいと思います。

 

杉原 千尋