補助金について
こんにちは、中小企業診断士の木戸です。
令和2年3月10日(火)から、ものづくり補助金の公募が開始しています。
基本的な主旨は前回までと変わっていないのですが、
いくつか留意点や変更点があります。
1.申請方法
まずは申請方法についてです。昨年の2次公募から電子申請のみとなっていましたが、
本年度も電子申請システムのみでの受付となります。
電子申請には「GビズIDプライムアカウント」を取得する必要があります。
アカウントの取得には2週間程度の期間を要しますので、
未取得の方は、まずアカウントの取得をお願いしています。
2.補助上限、補助率、補助要件
前回まであった小規模型が廃止になりました。
そのため補助上限は一律1000万円となっています。
(グローバル展開型とビジネスモデル構築型は後日追加されます。)
また、先端設備導入等計画認定による補助率アップの要件もなくなり、
補助率2/3となるのは「小規模企業者・小規模事業者」のみとなりました。
原則、補助率1/2です。
※小規模企業者・小規模事業者とは、常勤従業員数が製造業その他業種・
宿泊業・娯楽業では20人以下、卸売業・小売業・サービス業では5人以下の
会社又は個人事業主を言います。特定非営利活動法人は、従業員が20人以下。
補助要件については、以下の①から③を満たす3年から5年の事業計画の策定
及び実行が求められています。
①付加価値額+3%以上/年
②給与支給総額+1.5%以上/年
③事業場内最低賃金>地域別最低賃金+30円
※「付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費」の計算式ですので、
補助金を活用して設備投資をし、売上・利益を高めて、人件費(給与支給総額)、
付加価値額を増加させることを事業計画書でしっかりと伝えなければなりません。
3.加点要素
先端設備等導入計画や経営力向上計画、地域経済牽引事業計画の
認定・承認による加点がなくなりました。
各計画書認定・承認による加点は、「経営革新計画の承認」と
「(連携)事業継続力強化計画の認定」のみです。
4.その他
①申請要件に、賃金引上げにかかる計画策定等が追加され、
要件が未達の場合に、補助金の一部返還が求められます。
②新型コロナウイルスの影響を受けて、サプライチェーンの毀損等に
対応するための設備投資等を行う事業者は加点措置や
申請要件緩和等によって優先的に支援されます。
③申請手続き簡素化のため、認定経営革新等支援機関の
確認書添付が不要となりました。
④初めて補助金申請される方でも採択されやすくなるよう、
過去3年以内に類似の補助金(ものづくり・商業・サービス補助金)の
交付決定を受けた事業者は、審査にて減点措置が講じられます。
⑤中古設備や専門家活用にかかる補助対象経費が明確化されました。
⑥過去の申請実績を踏まえて、共同申請や設備投資を伴わない
事業類型が廃止されました。
他にも審査項目や補助対象経費などの変更や追加、明確化などがされています。
補助金の採択率を高めるためには留押さえておくポイントや注意点などがあります。
当社では十分な申請支援体制を整えておりますが、お問い合わせが殺到した場合には、
支援をお断りさせて頂くこともございます。
ものづくり補助金の申請を検討されている方は、ぜひお早めにご相談くださいませ。
参照:全国中小企業団体中央会HP
https://www.chuokai.or.jp/hotinfo/reiwamono-0326koubo20200310.html