年頭のご挨拶
皆様、新年明けましておめでとうございます。
皆さまにおかれましては、本年が素晴らしい一年となりますことを社員一同心よりお祈り申し上げます。
さて、2019年はどのような年になるのでしょうか。
平成の終わり、オリンピックの前年、慢性的な人材不足、働き方改革、株価の乱高下、大企業と中小企業の格差の拡大、テクノロジーやシェアリングエコノミーの加速度的な発展、一夜にして起きるイノベーション・・・
今後も経済の不透明感が増していくことが予想されますが、 年頭でもありますので経営者や幹部の皆様に3つのお話をさせていただきたいと思います。もちろん自戒の意味も込めております。
一つ目はチームビルディングについてです。チームで成果を出すこと、これが中小企業に今一番求められている事だと思うのです。チームというのは経営者、役員、社員が有機的に機能しているという意味です。その状態で成果を出すことが必要だということです。良いチームを作るには「誰と」一緒にいるかが重要です。かの有名な著書「ビジョナリー・カンパニー2」には「誰をバスに乗せるのか。まずそれを決めた後に戦略や目的地を決める」とあります。人材不足だからといってむやみに雇用することや適切ではない人材を雇用し続けることは誰にとってもプラスではありません。経営陣は今いるメンバー、これから雇用するまだ見ぬメンバーに対して、単なる個人からチームの一員になる仕掛けを積極的に打っていく必要があると思うのです。
二つ目はビジョンや目的地についてです。私どもの支援先においてもビジョンや目的地が不明確な企業があります。かくいう当社もまだ不明確ですが。私はビジョンをテーマに社内で議論しますが人様に説明できるような明確なレベルに仕上がってはいません。今年はそれを明確にします。ビジョンや目的地を決めることは経営者の専売特許です。今のチームをどこに連れて行くのかを力強く示さなければなりません。普遍的な考え方である経営理念とは異なり、ビジョンや目的地は時として変更することもありますが、この会社で、このチームメンバーと仕事をすればどこに辿り着くのかは常に伝え続けなければなりません。江戸時代の思想家である二宮尊徳は「遠くをはかる者は富み 近くをはかる者は貧す」という考えを示しました。会社の成長と社員の豊かさをどのように考えているのか。それをビジョンや目的地という形で伝えることが重要かと思うのです。
三つ目は売上と利益についてです。売上と利益を伸ばすことに執念をもつ経営者や幹部が非常に少なくなってきたように思います。その要因は定かではないですが、察するに売上と利益を真剣に追い求めるということは自らにミッションを課し、厳しい現実を直視しなければならないからではないでしょうか。特に安定して利益が出ている企業、高額な役員報酬を設定している企業にこの傾向は見られます。売上と利益はお客様や市場からの評価と言えます。前年の業績を上回るために新たな付加価値を創出することが経営陣に求められていることです。不透明な時代だからこそ守るのではなく攻め続ける社風を造りあげましょう。
最後になりますが、皆様そして皆様を支えるご家族の皆様の健康を祈念して年頭の挨拶とさせて頂きます。
2019年 元日
株式会社フラッグシップ経営 代表取締役 長尾康行