新型コロナウイルス感染症 資金調達について

2次補正予算案のポイント 資本性資金とは

皆さんこんにちは、中小企業診断士の木戸です。

 

日々、新型コロナウイルス感染症に関する支援策などの情報が更新されています。

経営者の皆様は、日頃の業務に加えて、社内外の対応でご多用とは存じますが、

支援情報を集め、自社で活用できる支援策は積極的に活用しましょう。

 

政府・与党は、追加経済対策として2次補正予算案を令和2527日までに閣議決定し、

今国会中(令和2617日まで)の成立を目指しています。

 

これまでの企業向け支援は、日本政策金融公庫などの緊急融資や保証協会の

セーフティネット保証、危機関連保証での資金繰り支援や給付金などが中心でしたが、

2次補正予算案には、資本性資金の供給が盛り込まれています。

 

<参照>

“大企業から中堅・中小企業に至るまで、資金繰り支援の更なる充実に加え、

必要があれば機動的に十分な規模の資本性の資金を投入することも可能とし、

事業の存続を強力に下支えします。”

「新型コロナウイルス感染症に関する安倍内閣総理大臣記者会見」

                             (令和2514日より抜粋)

 

資本性の資金とは、『資本性劣後ローン』のことで、

内容については過去の当社ブログ(資本性劣後ローンとは)をご覧ください。

 

金融庁が平成2311月に「『資本性借入金』の積極的活用について」を公表して以降、

活用状況は増加しているようですが、多くの中小企業にとっては馴染みの薄い融資です。

 

当社からのアドバイス

 

 資本性劣後ローンでの資金調達は増資に近い意味合いを持つため、

①自己資本比率の改善や金融機関の追加融資を受けやすくなることや

②期日一括返済のため資金繰りが改善されることなどの

メリットがあると言われています。

 

しかし、金融検査上、資本に準じた取扱いをするとは言え、

『資本性劣後ローン=本当の自己資本』ではないため、

中小企業からするとやはり借入金です。

また、通常の融資と比べると高い金利設定となっており、

融資期限前の返済も原則できません。

 

通常の融資と使い分けることで非常にメリットのある資本性劣後ローンですが、

事業計画が出来ていない(または甘い)状況で融資を受けることは

リスクが高いと考えています。

 

資本性劣後ローンは融資期間が5年超15年以内の長期間にわたる融資です。

経営が計画通りに進むことは稀ですが、資本性劣後ローンを受ける場合は、

しっかりと事業計画書を作成し、融資期限が到来するときに返済できる準備が大切です。

 

当社は認定支援機関として約8年前から資本性劣後ローンの事業計画書策定を

支援しており、ノウハウを蓄積しています。

 

資本性劣後ローンを活用することで、

資金繰りが劇的に改善されることもありますので、気になる方はご連絡ください。

 

>>お問い合わせはコチラから

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関連記事はこちら

新型コロナウイルス感染症
現状維持は衰退

こんにちは、橋本です。
 
福沢諭吉の言葉で現状維持は衰退であるという発言があります。この言葉は個人だけでなく、会社という組織にも当てはまるものであり、重要な教訓であると考えています。
 
事業再生の勉強をする中で財務状態が悪化するケースとして、過去に高い収益性を実現した事業が外的要因により収益力を低下した場合において、過去の成功体験から問題への対応が遅くなり、収益性の悪化を放置した結果、債務超過になってしまうというケースが多いそうです。
 
コロナ禍において、業績が悪化した事業者様が多くいらっしゃるかと思います。その助け舟として政府が実行したのが事業再構築補助金です。
事業再構築補助金の趣旨を鑑みると、これまで成功を収めていた事業であっても外的要因により収益力が低下しているのであれば経営資源を活かし、新たな分野に展開していきなさいというメッセージも含まれているのではないかと考えます。
 
伸びている事業に力を入れていくことは勿論ですが、目まぐるしく変化する市場動向を適切に把握し、柔軟な事業展開を行っていただきたいと思います。
 
コロナ融資の返済が近づく中、返済の見通しが立っていない事業者様も既に見受けられます。
社長自身が業務を行われており社長業に専念できない環境にある事業者様もいらっしゃるかと思いますが、そんな時は是非、手遅れになる前に勇気を出して専門家を頼っていただきたいと思います。
 

橋本大治

新型コロナウイルス感染症
コロナによる倒産件数

こんにちは、株式会社フラッグシップ経営の㮈本です。

 

最近、自宅近くの公園では桜が咲き始めてきており、寒い冬が終わりやっと春になって穏やかな気候に変わってきたと感じます。

 

しかし、ロシアの侵攻や新型コロナなどが影響し世界経済はまだまだ緊迫した状況であると思います。

 

事業者様にとっても、円安や原油の高騰など自分たちの力ではどうしようもない面で資金繰りを圧迫されているケースも考えられ、今後の経済の動向が気になるところです。

 

さらに、新型コロナが国内で蔓延してから約2年経過しており、2022329日時点で、新型コロナ関連での経営破綻が全国累計で3,003件となっております。

 

国の打開策としては、経済産業省や金融庁が「中小企業パッケージ」を公表しており、今後も企業支援に関しては引き続き拡充される予定です。

 

「中小企業パッケージについてのブログはこちらから」

 

また、2年前に出された新型コロナの特別融資も、返済が開始する事業者様も多くおられると思います。

 

金融機関が積極的に融資を実行していた当時は、2年後にはコロナが沈静化され経済活動も復活していると考えられており、保証協会の枠がいっぱいの事業者様や、プロパー融資では資金調達を行うことができない事業者様に対して積極的に融資を行っておりました。

 

中には、この資金調達により息を吹き返した事業者様もおられると思いますが、多くの方は資金繰りが改善されることなく、新型コロナの特別融資の返済が始まろうとしているのではないかと思います。

 

金融機関の融資姿勢は、2年前と比較して硬化していることが多く、新たな資金調達もこれまでのようにスムーズにいかないケースも考えられます。

 

そのような状況になる前に、賢く国の制度や専門家を利用して新たな資金調達や資金繰りの改善などを行うことをおススメします。

 

新型コロナウイルス感染症
ポストコロナを見据えた収益力改善に向けて

こんにちは、フラッグシップ経営の伊藤です。2022年、早くも4分の1が過ぎようとしています。

桜も咲き始め、春の訪れを感じる季節となりました。

新型コロナウイルスの感染拡大はまだ続いておりますが、3月21日でまん延防止重点措置が解除され、少しずつ明るい兆しも見えてきたように思います。

 

一方で、実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)や危機対応融資の元本返済開始も迫ってきております。

中小企業庁・金融庁・財務省は、増大する債務に苦しむ状況が続けば、人材投資・設備投資が困難となり、成長と分配が停滞する恐れがあるとして、「資金繰り支援の継続」とともに、中小企業の「収益力改善・事業再生・再チャレンジ」を促す総合的な支援策を展開するための「中小企業活性化パッケージ」を3月4日に策定しました。

 


収益力改善・事業再生・再チャレンジにおいては、

 

  • 認定経営革新等支援機関による経営計画改善計画策定支援事業においての伴走支援強化

(出典:中小企業活性化パッケージ (関連施策集)より)

 

  • 中小企業再生支援協議会(4月1日より「中小企業活性化協議会」に改組)がコロナ禍で緊急的に実施している特例リスケジュール支援について、ポストコロナを見据えた収益力改善支援に移行

                                  (出典:中小企業活性化パッケージ (関連施策集)より)

 

  • 事業再構築補助金において再生事業者を優先採択するための「回復・再生応援枠」の創設
  • ものづくり補助金において再生事業者の「補助率の引き上げ」、「審査項目の加点」措置

                                        (出典:中小企業活性化パッケージ (関連施策集)より)

 

など、収益力改善・事業再生・再チャレンジの3つのフェーズに分けるとともに総合的な8つの支援策が打ち出されています。

 

◆中小企業庁HP
https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2022/220304.html

◆中小企業活性化パッケージ 概要集
https://www.meti.go.jp/press/2021/03/20220304006/20220304006-1.pdf

◆中小企業活性化パッケージ 関連施策集
https://www.meti.go.jp/press/2021/03/20220304006/20220304006-2.pdf

 

その他にも、多くの支援策が打ち出されています。

ご自身の会社に合った補助や支援がどれなのか条件を見極め、うまく活用し、ポストコロナを見据えた収益力改善を目指してゆく必要があります。

 

弊社では事業再生、経営改善、事業再生、資金調達、経営顧問、補助金の申請など幅広いご支援をさせていただいております。
無料相談も行っておりますので、いつでもお気軽にご相談ください。