すべてのものは二度つくられる
こんにちは、フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。
大阪は新型コロナの感染拡大に歯止めがかからず戦々恐々とする日々が続いています。
自分自身が感染しないために手洗い、消毒、マスク、時差出勤や車通勤、不要不急の外出を控えるなどの対策を講じています。
しかし、私個人としては自分の感染リスクについて考えるよりも支援先様や相談に来られる事業者様の業績や資金繰りの悪化などについてどう対応していくか方に脳の大半が使われています。
気を付けなければならないのはメディアや報道です。
政府も首長もそれぞれの立場で「言えない事」がありますので厳しい状況はあまり伝わっては来ませんが、経営改善の現場で仕事をしている私は「今はまだ序の口。向こう3年から5年程度は極めて厳しい経済環境になる」と予想しています。
杞憂に終われば良いのですが、楽観視できる材料は非常に少ないのは事実です。
しかし、下を向いてばかりもいられません。
中小企業は手元運転資金が乏しく、新型コロナ関連の融資を受けてその場をつないでいますが、その資金も数カ月で溶けてしまうでしょう。
現在の環境がまだまだ続くという前提でビジネスモデルや収益構造を早急に見直さなければなりません。
「すべてのものは2度作られる」という有名なフレーズがあります。
7つの習慣の著者スティーブン・R・コビーの言葉です。「万物にはまず知的な第一の創造があり、それから物的な第二の創造がある。」と補足されています。
これは経営にも言えることです。
例えばコロナの影響で経営が行き詰っているのであれば、経営者自身がどうすれば良いのかを本気で向き合って考える。
頭も心も疲弊するまで考えて、方針や計画を策定する。
これが第一の創造です。「こうありたい」「こうでなくてはならない」という強い想いです。
そして、それを実行し、形にするのが第二の創造です。
無料経営相談でお越しになられる事業者様や支援先様の中でも、経営者がそもそも第一の創造を行わず、誰か(幹部や社員、外部コンサルタント等)に丸投げし、結果だけを求めるケースが散見されます。このようなケースでは第二の創造は起こりません。つまり、何も進まないということです。
まず何よりも経営者自身が「こうしたい」「こうありたい」と強く願い、理想のカタチを頭や心の中で創造することからすべてが始まります。
未曾有の危機だからこそ気付かされる機会、考える機会が与えられたと思います。現在の状況が数年続くと想定して、第一の創造から始めるべきです。
業績が悪化している企業の経営者の皆様はお盆休みに旅行も外食にも行かず、第一の創造を行ってください。
それではまた次回です。