組織・人材育成 経営改善について 経営方針書 考え方

誰をバスに乗せるか

皆さん、こんにちは。フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

 

今年もあと1ヶ月となりました。

 

新型コロナの感染が急速に拡大してきておりますので、皆様におかれましても十分にお気をつけください。

 

 さて、私は11月度も40件以上のアポイントがありました。

 

11月だけでなく今年は1年間を通じて休む間もないほどの仕事量で、年末までハードワークが続きそうです。

 

朝起きる時は疲労で毎日体が動きません。

 

「このままでは本当に倒れてしまうのでは」と不安になるくらい朝は力が入らないのです。

 

しかし、一度起きてしまうとエンジンがかかってきます。

 

そして、体は悲鳴を上げているのですが出社して、社員と挨拶や会話を交わすとだんだん力が湧いてくるのです。

 

力が沸いてくるのは、私が非常に恵まれているからだと思います。

 

社員は現在、インターン生もいれて4人いるのですが、4人とも一生懸命に仕事をするだけでなく、周りに対して目配り、気配り、心配りができる社員です。

 

良いメンバーと仕事をしているから同じ空間にいるだけで元気になってくるのです。

 

私自身は教育や指導が苦手で、人材育成に注力していなかったのになぜ良い組織が出来てきたのかを改めて考えてみました。

 

出した結論は「最初に働くメンバーが良かったから」だと思います。

 

「ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則」に記されている「誰をバスに乗せるか」というテーマが当社にピッタリと当てはまったと感じました。

 

ビジョナリーカンパニーで記されている内容は「偉大な企業は最初に目的地を決めるのではなく、誰をバスに乗せるかを決めていた。」ということです。

 

バスに乗っているメンバーが良いメンバーなら目的地を事前に決めていなくとも良い場所に到達できるでしょうし、逆に目的地を事前に決めていても、バスに乗っているメンバーが悪ければ目的地には到達しないということです。

 

偉大な企業は目的地よりも先に誰とビジネスを行うかが優先されていました。

 

当社は偉大な企業ではありませんが、この1年で飛躍的に成長できたのは誰とビジネスを行うかを真剣に考えたからと言えます。

 

私はまず、コアとなるメンバーを設定し、間髪入れずに経営方針を示しました。

 

目的地よりもバスに乗るメンバーを先に決めたのです。

 

そうすると、目的地に向かってバスが勝手に動いているかのごとく会社が成長していきました。

 

疲労が積み重なっても会社に行くと不思議と力が湧き出てくるのは、会社が良い方向に向き、高い推進力で進んでいると実感できるからです。

 

 経営方針書や事業計画書を策定して目標やビジョンを設定し、目的地を伝える事はもちろん重要ですが、それよりも「誰をバスに乗せるか」の方が圧倒的に重要だということを再認識しました。

 

 

「誰をバスに乗せるか?」そう聞かれたらすぐにAさん、Bさんと答えることができれば幸せなことだと思いませんか。

 

 

それでは、また次回です。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

関連記事はこちら

組織・人材育成
餅は熱いうちにちぎって投げる

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。

 

部下や後輩に仕事を任せる時、心配だから、経験が浅いからとついつい細かなことを指示したり、
任せられずに自分自身で進めてしまうことが良くあります。

 

『目の前でお客様が困っている』、『資金繰りがタイトでいつも悩まれている』というご状況を
目の当たりにすると今すぐ少しでも改善できるように体が動いてしまいます。

 

このような状態は案件が“熱い状態”であり、大変な状態ではあるのですが、
一方でコンサルタントとしてのやりがいが高い状態でもあります。部下や後輩が育つためには、
熱々の案件を任せていかなければなりません。

 

その時の渡し方には気を付けましょう。

 

丁寧に渡すわけでもなく、全て丸投げするでもなく、部下や後輩の習熟度合いに応じ、やや厳しめな渡し方が良いです。

 

一方で、仕事を任される部下や後輩は、熱々なうちに案件を進めてしまわなければなりません。

 

受け取った熱々案件を自分の手で持ったままでは、火傷してしまいます。

 

例えば、期日が迫ってから案件の進捗が遅れていることがばれる、何をしたらいいかわかっていないが確認せずに放置しているなど、
実際に火傷を負うわけではありませんが、社会人としては大火傷です。

 

人材育成で悩まれている方や中々スキルアップできずに悩まれている方は、
仕事の渡し方や案件の状態を見直し、熱々の案件に対応していきましょう。

 

中小企業診断士 木戸 貴也

組織・人材育成
人事・組織プロジェクトの取り組み

経理・総務の松野です。

 

弊社では、お客様へ提供する支援メニューや品質を向上させるための商品・品質プロジェクトや売上の最大化・認知拡大を目的とした営業プロジェクト、そして良い社風の醸成や気づき・優しさがある人間になることを目的とした人事・組織プロジェクトなどの目的別のプロジェクトチームがございます。

 

人事・組織プロジェクトのメンバーは、経理・総務である私と営業事務職の吉川です。

 

弊社は12月決算で、毎年1月の初出勤日に経営方針発表会が開催され、代表が経営方針や年度方針、年度予算などの発表を行います。

 

経営方針や年度方針にある、特に人や組織に関する目標を達成するために、人事・組織プロジェクトとして取り組むべき内容を1月の年始に議論し、アクションプランを設定しました。

 

毎月1回集まり、設定したアクションプランに対して遅れている項目はないか、アクションプランを進める中で困っていることをお互いに共有しております。

 

具体的には、下記の項目がございます。

・当たり前を疑う、社風醸成のための業務改善件数(社内外問わず)
・視野・見聞を広げるための回覧(日経新聞より政治経済や業種の動向、電話応対のポイント、質問力・人間力を養うための記事など)
・提供するサービス力の向上のため、外部講師を招いた研修の企画(ビジネスマナー研修、管理職研修、一般職研修など)
・SNSとブログ投稿などの外部発信の進捗管理(XやInstagram、オフィシャルブログ、専門家コラム)
・定時退社日数の集計(健康、メリハリのある活動を促す)
・イベントの企画(フットサルやビンゴ大会) など

 

アクションプランでは、上記の項目それぞれに対して予算を設定しております。

 

例えば、Instagramの更新が予算に対して遅れている場合は、人事・組織プロジェクトの責任者として更新を積極的に行うことはもちろんですが、朝礼や全体会議にて全社員へ協力を促し、組織として予算達成できるよう取り組んでおります。

 

また、人事・組織プロジェクトのメンバーは2人ですが、責任者を明確にすることで責任者として絶対に目標を達成するという覚悟ができ、アクションプランを進めていくプロセスの中で、人として成長できます。

 

業務改善や回覧、SNS、ブログ管理など直接売上に繋がることはないですが、組織は人で構成されており、それぞれが意識し行動することで、経営方針や年度方針という大きな目標も達成することができます。

 

経理・総務 松野あやか

組織・人材育成
社員のモチベーションを左右する2要因

こんにちは、中小企業診断士の杉本です。

 

経営者の方とのお話の中で、「社員のモチベーション」に関するお悩みをお聞きすることが増えました。

 

社員のモチベーション向上に効果的なアプローチ方法の1つが、心理学者のフレデリック・ハーズバーグによって提唱された「動機付け・衛生理論」です。

この理論は、社員のモチベーションの上下に関わる要因を「動機付け要因」と「衛生要因」の2つに分類する考え方です。

 

・動機付け要因

動機付け要因は、仕事に対する積極的な態度を引き出す要因です。具体的には、成長や達成感、責任感などがあり、これらが満たされることでモチベーションは上昇します。一方で、十分に満たされなかったとしても不満とは感じず、モチベーションの低下には繋がりません。

 

・衛生要因

衛生要因は、仕事に対する不満を取り除くための要因です。具体的には、職場での人間関係や業務環境、給与、労働条件などがあり、これらに不満があると社員のモチベーションは低下します。逆に十分に満たされたからといって仕事に対してモチベーションが上がるわけではありません。

 

動機付け要因はモチベーションをゼロからプラスにするための要因、衛生要因はモチベーションをゼロからマイナスになる要因と考えることが出来ます。

 

多くの経営者は、社員の不満解消のために給与や福利厚生を見直せば社員のモチベーションが上がると考えていますが、それだけでは動機付けが不十分であると言えます。

社員のパフォーマンスを向上させるためには、衛生要因の適切な整備と動機付け要因の強化の両面からのアプローチが不可欠です。

 

・衛生要因の整備

衛生要因の整備では、現状の職場環境や報酬制度の見直しを行います。例えば、評価基準が明確である透明な評価制度を導入することで公平性を感じさせたり、職場の人間関係が良好になるようチームビルディングの機会を提供することで、不満が生じにくい環境を整えます。

 

・動機付け要因の強化

動機付け要因を強化するためには、社員が成長を実感できる機会を提供することが重要となります。例えば、社内の研修制度やキャリア開発プログラムを充実させたり、仕事に対して自ら考え、行動する裁量を与えたりすることで、社員が「自分の仕事に意義を見出し、やりがいを感じる」ように促すことができます。また、上司や経営者が社員の成果を定期的に評価し、成果を認めて称賛することで、社員はより一層の達成感を得ることができます。

 

動機付け・衛生要因理論は、社員のモチベーション向上において有効な考え方の1つです。衛生要因で不満を抑え、動機付け要因で社員がやりがいを感じられるようにすることで、社員の積極性を引き出し、組織全体の生産性を高めましょう。

 

中小企業診断士 杉本貴弘