組織・人材育成 経営基盤の強化 考え方

社風の正体と改善方法

フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

 

日々忙しくしていると時が経つのは本当に早いもので気が付けばもう10月です。

 

今年の目標はあまり達成できていませんが、まだ丸3か月残っています。

 

夏休みの宿題のように、最後の日に根性でやり切るという方法は良くないかもしれませんが、それでも「やり切る」ということも大事なので改めて今年の目標にチャレンジします。

 

 

さて、今回は「社風」についてです。

 

こう見えて私は自社の「社風」を大事にしていますし、支援先様でもどのような社風かを意識しています。

 

良い社風は仕事上でもストレスが少なく、製品やサービスの品質も高い傾向にあるのは言うまでもありません。

 

一方で悪い社風は人間関係がうまくいかず、製品やサービスの改善や顧客満足度の追及などがなく、自分本位な組織となっていることが多いです。

 

先日、トヨタ系列の販売店で車検の不正がありましたが、それも社風が原因かと思います。

 

不正の内容は車検を適正に行っていなかった(整備や点検を行っていたかった)とのことです。

 

不正をした理由は整備士などの人材不足が顕著で現場が疲弊しているにもかかわらず、車検の件数を伸ばせと上から圧力があったからです。

 

現場の状況や安全よりも数字を重視する社風が招いた不正だと思います。

 

ところで、社風の源泉とは何なのでしょうか。

 

私は社風について誰かに説明する際には以下のように説明しています。

 

「会社の中に社風という名の特有の空気があるわけではありません。しかし、確かにその会社特有の空気を感じます。この空気は社員11人が醸し出している雰囲気の総和です。楽しそうにしている社員さん、元気にしている社員さん、明るい社員さんが多ければ明るい空気になりますし、そうでなければ負の空気になります。その空気が会社に充満して社風になります。」

 

私の説明がしっくり来るかどうかはさておき、残念ながら良い社風の中小企業はあまり多くないのではと感じています。

 

実際に挨拶ができない、暗い、覇気がない、責任感がない・・・わざとそのような雰囲気を出して仕事をしている人をよく見かけます。

 

こういった負の空気は一変させなければなりませんが、一昼夜にできるものではありません。

 

ですので、時間をかけて社風を変えていかなくてはなりません。

 

私は社風を改善させるための第一歩は自分から挨拶をやり続けること、些細なことでも御礼を言い続けることだと考えます。

 

仮に自分の回りに挨拶をしている人がいなくても、こちらから挨拶をして無視をされたとしてもやり続けることです。

 

そうしていれば、一人、また一人と必ず挨拶をする人が増えてきます。

 

挨拶をしても無視されるからという理由でやめてはいけません。

 

やり続けるのです。

 

役員や上級職から率先してやっていくことが効果的です。

 

例えば、残業をしてくれている社員さん、誰かのために自発的に動いてくれる社員さんがいれば積極的にお礼や感謝を伝えましょう。

 

100円の缶コーヒーでも構わないので「いつもありがとう、お疲れ様」と声をかける。

 

そんな簡単なことですが、本心で伝えれば人の気持ちは反応してくれるものだと思います。

 

地道なことかもしれませんが、そうやって自然に挨拶やお礼を伝えることができれば会議や意思決定の場においても前向きなコミュニケーションを図ることができます。

 

社風を良くすれば業績が良くなるという“因果関係”はありませんが、社風が良い会社は業績も良いという“相関関係”は絶対にあるはずです。

 

皆様の会社の社風はいかがですか。

 

あまり良くないと感じるのであれば、自ら率先して挨拶やお礼を伝えましょう。

 

それでは、また次回です。

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組織・人材育成
引き算から生まれる発想と気づき

こんにちは、経理・総務の松野です。

 

前回は、相手の言葉の奥にある意図や本当の課題に気づく重要性についてお話しました。

 

今回は少し視点を変えて、自分自身との向き合い方について共有したいと思います。

 

現在、私は新しい業務を担当しており、その過程で「アイデアが煮詰まって出てこない」「選択肢を絞り込めず、何を残して何を捨てればよいのか判断できない」「考えすぎて行動に移せない」といった状況に直面しました。

 

業務を進めたいのに、頭の中では選択肢ばかりが増えてしまい、前に進めないもどかしさを感じていました。

 

そんなとき、一緒に業務を担当することになった上司に相談し、印象に残る言葉をもらいました。

 

「多くのアイデアや情報を足し合わせるのではなく、引き算をすることで整理され、新たな気づきが生まれる。」

 

その言葉をきっかけに、私は「不要なものを引く」という視点を意識するようになりました。
すると、問題の核心が見えやすくなり、課題を発見し、解決策にたどり着ける感覚を得られたました。

 

仕事において、「これをやってみよう」「これを取り入れてみよう」と足すことは比較的簡単に行動に移せます。一方で「これはやめよう」「これは外そう」といった引き算の決断は難しいと感じます。

 

なぜなら、引いてしまうことで本来必要なことまで取り除いてしまうのではないかという不安がつきまとうからです。

 

しかし、思い切って余分なものを引いてみると、本当に集中すべきことが浮かび上がってきます。これは業務に限らず、日々の習慣や情報の取り入れ方にも通じる考え方かもしれません。

 

もし今、考えすぎて動けない状況にある方がいれば、ぜひ引き算の発想を取り入れてみるのはいかがでしょうか。

本当に大切なことにエネルギーを注げるようになるはずです。

経理・総務 松野 あやか

組織・人材育成
会話を深める小さな工夫

こんにちは、経理・総務の松野です。

 

最近は、経理・総務・人事の役割として、メンバーと1対1で話す機会や、複数人で意見を交わす場面が増えてきました。その中で改めて感じているのは「相手の言葉の奥にある意図や本当の課題に気づくことの大切さ」です。

 

私が日々意識していることを少し共有させていただきます。

 

これまでの私は、話を深めたいときに「とにかく質問を重ねる」ことでしか会話を広げられない傾向がありました。
質問することは大切な姿勢のひとつですが、それだけでは相手の思いや本音にたどりつけないこともあると感じています。

そう気づいてからは、まずは相手の言葉をしっかり受け止め、理解を示すことを意識するようになりました。

 

その方法のひとつが「リフレーズ」です。相手の言葉を自分なりに言い換えて返すことで、「ちゃんと聞いてもらえている」という安心感を与えると同時に、会話を自然に深めることができます。

 

特に効果的だと感じているのが、相手の最後の一言を疑問形にして返す「疑問形リフレーズ」と、会話の中で出てきた重要なキーワードを繰り返して深掘りする「キーワードリフレーズ」です。

 

私自身も「最近忙しくて大変で…」と話してもらったときに、「忙しいんですね?」と返すだけで、「そうなんです、実は…」と自然に続きが出てきた経験があります。

一方で「キーワードリフレーズ」では、たとえば「新しい業務でプレッシャーを感じていて…」という言葉に対し、「プレッシャーを感じているんですね」と繰り返すことで、さらに詳しい状況や気持ちを引き出せるようなイメージです。

 

小さな工夫ですが、傾聴とリフレーズを組み合わせることで、自然と本音や課題に近づけるのだと実感しています。

 

まだまだ試行錯誤の途中ではありますが、こうした会話の工夫を重ねながら、メンバーが安心して話せる環境をつくっていければと思います。

経理・総務 松野 あやか

組織・人材育成
目標設定の大切さについて

コンサルタント職の鮫島です。入社してから2月程が経過しました。

 

突然ですが、弊社には行動目標シートというものがあります。

弊社の行動目標シートは社内の業務においてどの項目についてどのような状態・レベルに達したいのかといった個人の目標を設定し

自分以外の方が見た際にも達成できたかどうか客観的に判断ができるような定量的な数値目標を計画します。

その中から優先順位や期限を設けて日々の業務、つまり行動に反映させて個人の成長を促す役割を果たすものです。

 

個人の目標を整理してアウトプットした行動目標シートを元に上司と個人面談を行いフィードバックをいただきます。

上司と対話をする中で、自身が設定した目標がそもそも目標として設定するべき内容であるのか

本当に達成できる内容であるのかなど様々な疑問が浮かび、目標を立てることそのものの難しさを感じました。

 

私は今回、目標の一つに業務時間の短縮を設定しました。入社して1か月目は目の前の仕事をこなすことに精いっぱいで

自分自身がどの作業をどのぐらいの時間をかけて行っているかという時間の管理ができておりませんでした。

 

先日、新入社員向けのオリエンテーションの際に先輩から業務時間の短縮に関するアドバイスをいただきました。

一人で考えてもわからないことは早めに相談したり質問をして頼ることが大切だと教えていただき、

そのためには自分自身の現状を把握するところから始めていかなければならないのだと気づくことができました。

まずは自分で解決できること・できないことを把握し、先輩にサポートいただきながら悩む時間を極力減らすことが大切だと感じました。

 

また最近では各タスクごとに目標設定時間を設けて業務内容と業務時間を記録することで現状を見える化させて

30分、1時間ごとに時間の使い方が適切であったかを振り返るように努めています。

半年後に自身の設定した目標を振り返った時に成長が実感できるよう日々目標に沿った行動を続けて参りたいと思います。

 

私のような新入社員の方や、新入社員でなくても個人的な目標や会社全体の目標などを設定されている方は多いのではないでしょうか。

目標を立てて記録に残すことで、達成できたこと・できなかったことなどの結果が見えてきます。

 

自身の次のステップに進むための足掛かりとして積極的に活用して参りたいと思います。