考え方

自身の行動からみる、消費者の購入意思決定プロセス

こんにちは、中小企業診断士の杉本です。

 

今回は自身の行動から、購入意思決定のプロセスを見て行きたいと思います。

 

最近、朝起床した際に首や腰が痛いと感じることがあり、前々から寝具が合っていないのではないかと思っていたため、思い切って買い替えの検討を行いました。

 

そこでまずは情報収集を行いました。

マットレスの種類、メーカー、自分に合うタイプ、価格、実店舗での体験などについて、メーカーの公式HPやユーザーの紹介動画、SNS上のクチコミから情報を入手しました。

 

次に、いくつかの候補に絞り、集めた情報や実店舗での寝心地体感などに基づいて価格、寝心地、ブランド力、クチコミの評価を比較検討し、総合的に評価の高いものを選択して購入しました。

 

消費者の購入意思決定のプロセスは、①問題認識、②情報探索、③代替案の評価、④購買行動、⑤購買後の評価の5段階に分けることができます。

 

自身の行動を、意思決定プロセスに当てはめると、次の様になります。

 

①問題提起

 起床した際に首や腰が痛くなるのをどうにかしたい

 

②情報探索

 HPや紹介動画、クチコミによる情報収集

 

③代替案の評価

 候補を絞った後、価格・寝心地・クチコミ等による比較検討・評価

 

④購買行動

 評価結果を基に購買の決定を行った。

 

⑤購買後の評価

 購買後の評価に関しては、まだ使用できていないため行えていませんが、購買前の期待に対して満足度が同等または上回ることができれば満足し、下回る場合は不満足を感じるでしょう。また、購買後には自分自身の購入判断が正しかったのかを評価し、家族や友人、職場で話題にすることで新たなクチコミが生まれます。

 

情報探索段階で実際とは異なる媒体やクチコミを参考にしていたら購入結果が違ったかもしれません。

企業がマーケティングを行う際は、①消費者が何に問題を感じて商品の必要性を感じるのか、②どういった媒体により情報収集を行うのか、③評価される項目はどういったものがあるのか、④評価の高低の傾向はどうか、⑤事前期待に対する満足度・クチコミによる評価はどうであるかなど、これらの段階・内容について効果的にアプローチを行うことを考える必要があると言えるでしょう。

 

中小企業診断士 杉本貴弘

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考え方
商品の差別化が難しい今、取り組むべきこと

こんにちは、伊藤です。
私が最近強く感じているのは、「商品の内容だけでは差別化がしづらくなっている」ということです。
弊社では、事業再生・経営改善・補助金申請支援などを提供していますが、特に補助金支援においては、インターネットで検索すれば数多くの支援会社がすぐに見つかります。
お問い合わせいただいた際には、サービス内容、価格、実績などの情報をお伝えしますが、他社と再検討したいと仰られる事業者様もいらっしゃいます。
一方で、情報が多すぎるがゆえに「どこに頼むべきか」の判断が難しい時代でもあると感じています。
このような中で、商品や実績そのもの以上に、「どのようにサービスを提供するか」というプロセスの丁寧さや誠実さ、つまり、信頼関係の構築そのものが、他社との違いになる時代だと考えています。
お客様からは、複数のコンサルティング会社の中から当社を選んでいただいた理由として「初めての電話相談でも安心感があった」「メールの返答が早く内容も的確だった」「担当者の対応が丁寧だった」といったお声をいただくことがあります。
お客様が「この会社と長く付き合いたい」と思ってくださる理由は、こうした一つひとつのやり取りの中にあるのだと思います。

もちろん、この信頼を支えているのはコンサルタント職などのフロント担当だけではありません。
電話の問い合わせ対応、見積書や契約書など、バックオフィス部門を含めた全社員が日々の業務に真摯に取り組んでいるからこそ、お客様に安心していただける土台が築かれているのだと感じています。
私自身、まだまだ至らないところは多いですが、新しく入社したメンバーには「自分がの立場だったらどう思うだろう?」「お客様は、なぜその質問をされたのだろう?」といったことを考えるよう伝えしています。

相手の視点に立って考える姿勢が、信頼を生む最初の一歩だと思うからです。
もちろん、商品・サービスの品質向上は今後も不可欠です。
商品・サービスの品質向上に努めながら、「株式会社フラッグシップ経営に任せてよかった」と言っていただける企業であり続けられるよう、お客様との信頼関係を大切にして参ります。

 

伊藤侑加

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ウェルビーイングの考え方

こんにちは、営業事務の造田です。

 

近年ウェルビーイングを経営に取り入れようとする企業が増えているようです。

 

ウェルビーイングとはwell(良い)とbeing(状態)からなる言葉であり、身体的、社会的、精神的のうちすべてにおいて良い状態を指します。

また、経営においては従業員の仕事へのやる気や組織へのエンゲージメントを高めようとする経営手法のことを表します。

 

良い状態と言われてもあいまいな表現のように感じますが、ウェルビーイングには2種類存在します。

 

・主観的ウェルビーイング

人が自分自身の感覚や認識をもとに見えてくるものなど個人が感じる価値。

例)人生の満足感、日常生活の自己評価

 

・客観的ウェルビーイング

数値や指標など誰もが客観的に把握できる価値。

例)平均寿命、労働時間

 

主観的ウェルビーイングと客観的ウェルビーイングの両立を実現することで、生産性の向上や働き方改革の推進、コミュニケーションの活性化に効果的だと言われており、たとえ企業規模が小さいとしても、その理念を徹底することで優秀な人材の確保や組織の活性化に繋がります。

 

自分自身が置かれている状況がウェルビーイングであるかを意識することで、より良い環境を作り出せるのかもしれません。

 

造田朋夏

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人手不足であっても代わりの人間はいくらでもいる

 

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。

 

『代わりの人間はいくらでもいる』これは元プロ野球選手で監督であった野村克也氏が言っていた言葉です。

 

代わりの人間がいくらでもいることは組織の本質であり、代わりの人間はいくらでもいることを理解し、自分自身を高め続けることができる人が、一流の人、成長し続けられる人であると思います。

 

一方で人手不足の現在では、希望の採用が出来ずに特定の社員、役員、外注先などに依存してしまうことがありますが、それでも代わりの人間はいくらでもいることを前提に考えなければなりません。

 

一見、非常に厳しい言葉にも感じられますが、組織目線では「業務の平準化、マニュアル化ができており、高い生産性と品質を維持できる体制になっている」、「新しく入った社員が育つ環境が整っている」、

「次世代の中心メンバーが成長している」などのように代わりの人間がいくらでもいるということは、強い組織になっているとも考えることができます。

 

『代わりの人間はいくらでもいる=誰かをやめさせて他の人に任せる』ではなく、環境や状況に応じて、それぞれの強みを活かしながら、ベストメンバーで臨むためには代わりがいないとできませんので、組織としても個人としても重要な言葉だと思います。

中小企業診断士 木戸貴也