考え方

確認会話の重要性と活用方法

近年、効率的かつ正確なコミュニケーションが求められる場面が増えています。特に、仕事やプロジェクトの進行において「確認会話」は欠かせない要素です。

 

まず、確認会話とは情報を正確に伝達し、誤解やミスを防ぐために行われるコミュニケーションプロセスであり、ビジネスだけではなく教育や家庭といったあらゆる場面で使用されます。

 

【確認会話の具体例】

A:この資料はどこにありますか。

 B:右の棚の2番目にあります。

 A:一番右の白い棚の上から2番目の引き出しですね。

 

A:会議で作成する資料はいつまでに完了させる必要がありますか。

 B:会議の前日の帰社までに一度提出してください。

 A:私(A)が帰社する19時までに提出するということですね。

 

聞いた会話を同じように復唱するよりも、別の言い回しで問いかけることでお互いの認識を一致させることができます。もし確認会話を行わなかった場合、①では違う棚を探してしまうことや、②では正確な時間が伝わらないことが想定されます。このような認識の相違は、誤解から起こるミスや業務の遅延、不信感の発生などが生じる恐れがあり、確認会話はとても重要なコミュニケーションの一つと言われています。

 

確認会話を上手く活用するためには、会話の目的や目標をあらかじめ共有することや会話の方向性を定めることが有効とされており、自分が聞き手側として会話をする際、話の目的が事前に分かっている方がより良い返答ができるような気がします。

 

日々の業務や人間関係において、ぜひ皆様も「確認会話」をご活用ください。

 

造田朋夏

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考え方
新しい挑戦が自分を成長させる~食わず嫌いをやめて、まずは「やってみる」精神で!~

皆さん、こんにちは。フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

私もそうですが皆様も日々、様々な選択を迫られています。

新しい仕事、これまで経験のないプロジェクト、あるいは単にこれまでと違う方法でタスクをこなすことなどです。

そんな時、「自分には無理だ」「失敗したらどうしよう」「向いていないかもしれない」と、挑戦する前から諦めてしまうことはないでしょうか。

そういう心境になってしまうことは私にもあります。

食わず嫌いのように、一口も食べてみないうちに「これは嫌い」と決めつけてしまうのは、実は成長の機会を自ら手放しているのかもしれません。

 

なぜ私たちは「食わず嫌い」になるのか?

新しいことへの挑戦をためらう心理には下記の要因があるからだと思います。

 

1. 失敗への恐れ

最も大きな要因の一つは、失敗への恐れです。私たちは、失敗することによって傷つくこと、恥をかくこと、あるいは他人から評価を下げられることを無意識のうちに恐れています。完璧主義の人ほど、この傾向は強いかもしれません。「失敗するくらいなら、最初からやらない方がましだ」という思考が働き、挑戦そのものを避けてしまいます。

 

2. 未知への不安

人間は、本質的に未知のものに対する不安を抱く生き物です。新しいことに挑戦するということは、これまでの慣れ親しんだ領域から一歩踏み出すことを意味します。その先に何があるのか分からない、予測できない状況に身を置くことへの漠然とした不安が、行動をためらわせるブレーキとなります。

 

3. 変化への抵抗

私たちは、少なからず変化を嫌う傾向があります。安定した現状を維持することは、安心感を与えてくれます。しかし、新しいことに挑戦するということは、この安定した状態を一時的に崩すことになります。慣れたやり方を変えることへの面倒くささや、そこから生じるストレスを避けたいという気持ちが働くことがあります。

 

4. 固定観念と自己限定

「自分には〇〇はできない」「〇〇は向いていない」といった固定観念や自己限定も、挑戦を阻む大きな壁です。過去の経験や他人からの評価、あるいは根拠のない思い込みによって、自分の可能性を自ら狭めてしまっているケースは少なくありません。まるで自分にレッテルを貼るように、「私はこういう人間だから」と、新しい自分を発見するチャンスを閉ざしてしまいます。

これらの心理的要因は、誰もが多かれ少なかれ持っているものです。しかし、これらの感情に支配されてしまうと、私たちは安全なコンフォートゾーンの中に閉じこもってしまい、本来持っている可能性を十分に開花させることができません。

 

 

「やってみる」ための具体的なステップ

では、食わず嫌いをやめて「やってみる」ためには、具体的にどうすれば良いのでしょうか。

 

1. 小さな一歩から始める

いきなり大きな目標を掲げるのではなく、まずは小さな一歩から始めることが重要です。例えば、「新しいプログラミング言語を習得する」ではなく、「プログラミングの入門書を10ページ読む」から始める。「フルマラソンを完走する」ではなく、「1日1キロ走る」から始める。小さな成功体験を積み重ねることで、自信がつき、次へのモチベーションに繋がります。

 

2. 完璧を求めない

「完璧でなければ意味がない」という考え方は、行動を阻む大きな要因です。最初から完璧を目指す必要はありません。まずは「これでいいや」という気持ちで、60%の完成度でも良いから、とにかく始めてみることが大切です。走りながら修正していく、そのくらいの気持ちで臨みましょう。

 

3. 結果にとらわれすぎない

もちろん目標達成は重要ですが、それ以上にプロセスから得られる学びや経験を重視することが大切です。失敗したとしても、「なぜ失敗したのか」「次はどうすれば良いのか」を分析し、次に活かすことができれば、それは決して無駄な経験ではありません。結果に一喜一憂しすぎず、冷静に振り返る習慣をつけましょう。

 

4. 周囲のサポートを活用する

一人で抱え込まず、周囲のサポートを積極的に活用することも有効です。信頼できる友人や家族に相談したり、同じ目標を持つ仲間を見つけたり、あるいは専門家のアドバイスを仰いだりするのも良いでしょう。適切なサポートがあれば、困難な状況も乗り越えやすくなります。

 

5. 自分の感情を客観的に観察する

挑戦しようとした時に感じる不安や恐れは、ごく自然な感情です。しかし、その感情に流されるのではなく、「今、自分は不安を感じているな」「失敗を恐れているな」と客観的に観察することで、冷静に対処できるようになります。感情に名前をつけるだけでも、その感情に振り回されにくくなります。

 

 

新しい挑戦は、私たちを成長させ、人生を豊かにする最高の機会です。

失敗を恐れず、未知への不安に打ち勝ち、小さな一歩から踏み出してみましょう。

その一歩が、あなたの人生を大きく変えるきっかけとなるはずです。

まずは「やってみる」精神で取り組みましょう。

 

考え方
業務改善は振り返りから

こんにちは、経理・総務の松野です。

 

前回は「報・連・相」について、私自身が意識している「他者との関わり方」をお伝えしましたが、今回は「自分自身との向き合い方」、つまり時間の使い方や業務の振り返りについてご紹介したいと思います。

 

弊社の就業時間は、8時30分から17時30分です。
私は毎朝、業務を開始する前に手帳にその日の業務予定を書き出すことを習慣にしています。優先順位が高いものは赤文字で記載するなど、ひと目で分かるよう工夫しています。

 

この手帳の活用は以前から続けてきた習慣ですが、振り返りの時間は、意識はしていたものの、業務に追われるとつい後回しにしてしまうことが多く、なかなか習慣として定着していませんでした。

そこで今年の7月からは、「毎日17時から振り返りの時間をとる」と時間をあらかじめ決めることで、継続しやすい形を整え、習慣化に取り組んでいます。

 

17時から20分間
弊社では17時20分から掃除時間が始まるため、その前の時間を使って「今日の振り返り」と「改善策の検討」を行っています。

 

例えば、
・顧問税理士の先生から、月次監査時に仕訳についての助言を受けた → 次月以降も同様のケースが想定されるため、今回いただいた助言をもとに、次回は自分で対応できるよう準備しておく。

・○○さんとの打ち合わせが予定より10分延びてしまった → 一部の議題が想定より長引いたため、打ち合わせ前にポイントをしっかり整理しておく。

・特定の業務が想定より時間オーバー → 問題の原因を明確化し、次回の改善策を立てて実行する。

など、小さな反省と行動の改善を繰り返しています。

 

この1日20分の振り返りの時間は、次回以降の課題を明確にし、改善策を考える自分との対話の時間です。

思い通りにいかないこともありますし、別の問題に気づくこともあります。そんなときは、上司に相談したり、本やネットで学んだりしながら、自分の理解を深めていきます。

そのまま曖昧なまま過ごすよりも、小さな振り返りと改善の積み重ねが、大きな成果につながると信じています。

経理・総務 松野 あやか

考え方
「売れない理由」ではなく「選ばれない理由」を探る視点

皆さん、こんにちは。フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

 

西日本も梅雨明けで、本格的に夏が到来しました。

 

6月中に梅雨が明けるのは異例ですね。

 

猛暑に対しての心の準備はまだできていませんが、倒れないように頑張ります!

 

さて、今回はマーケティングのお話です。

 

支援先様でも「売れない」「売り上げが伸びない」という話が多いです。

 

それもそのはずで中小企業や零細企業はほとんどの会社がマーケティング活動を何もしていません。

 

売れない理由を並べて終わるのが、中小企業の会議です。

 

しかし、重要なのは商品やサービスが「売れない」と感じたとき、「価格が高すぎたのか」「機能が足りなかったのか」「プロモーションが弱かったのか」といった“売れない理由”を探すのではなく、「選ばれていない」ことが問題と認識すべきです。

 

この“視点の違い”が、戦略の方向性を大きく変える鍵となるのです。

 

「売れない理由」を探すことは、“我々の反省”をすることと同義です。

・価格設定を見直す
・商品説明をもっと丁寧にする
・SNSでもっと投稿する

といった、プロダクトアウト的な視点です。

 

一方で「選ばれない理由」を探すことは、“市場(顧客)の視点”に立つことを意味します。

・顧客の選択肢の中で、自社はどのように見えているか
・そもそも「選択肢」にすら入っていないのではないか
・顧客が重視している価値は、価格や機能とは別のものではないか

 

つまり、「なぜ選ばれていないのか」という問いには、自社の価値の定義そのものを見直す必要性が含まれています。

 

現代の市場は、情報過多・商品過多の状態です。顧客は「どれを選んだらいいのか」を迷っているというより、「どれにも決め手を感じていない」状態にあります。

このような時代においては、「うちの商品はいいですよ」というアピールだけでは不十分です。

顧客の頭の中に“選択肢としてインストールされる”ためには、明確なポジショニングが不可欠です。

たとえば次のような問いが有効です。

  • この商品・サービスは「誰の」「どんな悩み」を解決するためのものか?

  • 顧客は、競合ではなくなぜうちを選ぶのか?

  • 顧客が「選ぶとき」に基準としている価値観は何か?

このように「選ばれる条件」を言語化できる企業は、価格競争やスペック競争に巻き込まれにくくなります。

選ばれるためには、顧客の理解レベルに合わせた表現力と共感力が問われます。

 

このように売れない理由を自社の中に求めるのではなく、選ばれない理由を顧客の視点から問い直しましょう。

 

中小企業の多くは「いい商品なのに売れない」という悩みを抱えています。

 

しかしそれは、商品の本質的な価値が“まだ伝わっていない”だけかもしれません。

 

 

だからこそ今、改めて問うべきです。

 

「誰が、なぜ、うちを選ぶのか?」

この問いの答えを言語化し、伝えることができれば、自然と選ばれ、売れるようになります。

 

顧客視点での価値をどのように見せるか、そういう会議や取り組みを増やしてはいかがでしょうか。

 

それではまた次回です。