組織・人材育成

抽象的な概念を数値に置き換えて考える

こんにちは、経理・総務の松野です。

 

猛烈な暑さは続いており、また、各地で急な雷雨も発生しています。

急な雨にも備えて、最近晴雨兼用の折りたたみ傘を購入しました。

 

弊社では、経営方針書より抜粋し、毎月、会社全体で重点的に取り組む行動(重点目標)を決定しております。

従来までは、経営方針書より重点目標を決定し、各自が行動するのみでどんな結果が出たのか、どんな気づきがあったのか分からない状態でした。

 

そこで、5月よりコンサルタント職の日野と話し合い現在のやり方のままでいいのか、抽象的ではなく、より具体的にする方法はないだろうかという「当たり前を疑う」視点を持ち、「数値目標」を決める運びとなりました。

 

そして、5月より社員全員が閲覧できるスプレットシートを作成し、行動した内容・工夫した内容を記入期日までに記載しております。

また、月末になると入社1年未満の社員が集まり、当月の重点目標の振り返りと来月の重点目標・数値目標を決めてもらっています。

 

実際に、5月は、経営方針書「感謝について」より、電話・メール・手書きメッセージにて感謝の気持ちを月に5回伝える。

6月は、経営方針書「販売・営業に関する方針①」より、お悩みをお聞かせいただけるようにお客様に寄り添い、喜ばれ、感謝される仕事をする。お客様に寄り添って行動した回数5件。

7月は、経営方針書「販売・営業に関する方針②」より、事前準備をしてお客様の役に立つ。大切な時間をもらっていることを意識する。お客様毎に合わせて工夫して事前準備を行った回数5件。

 

月に5件とありますが、3ヶ月運用した結果、行動した実績が8件や9件など、重点目標・数値目標を意識し、目標数値以上に取り組んでいる社員や従来よりもスムーズにお客様への案内やお客様への負担を最小限にできた社員、またお客様より実際に、嬉しいお言葉・暖かいお言葉をいただいている社員もいました。

 

数値目標の決定後は、上司や後輩が、どのような視点を持ちお客様と接しているのか、どのような価値観を持ち行動しているのかを拝見することができ、自分も活かしてみよう!と新たに学ぶこともできております。

 

また、目標設定において役に立つフレームワークである「SMARTの法則」は、既に知っていましたが、日野と議論し、重点目標を数値化したことで初めて大切な考え方であると気づきました。

ちなみに、、、SMARTの法則」とは

Specific→具体的、わかりやすい

Measurable→計測可能、数字になっている

Agreed upon→同意して、達成可能な

Realistic→現実的で結果志向

Timely→期限が明確

 

法則を講義式で教えてもらっても自分の知識にはならず、仕事の実務・会社の業務に置き換えて初めて、「SMARTの法則」が役に立ったと感じることができました。

 

抽象的な概念を具体的な数値に置き換えてみると、意外に取り組みやすくなるかもしれません。

経理・総務 松野 あやか

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組織・人材育成
若手社員が働きたい職場とは?

こんにちは、伊藤です。
先日、リクルートマネジメントソリューションズが行った「働きたい職場」に関する新入社員意識調査の記事を読み、驚いたことがありました。
それは、「皆が1つの目標を共有している」「お互いに鍛え合う」「ルールが明確である」といった点を重視する人が少数派だったことです。
特に、「皆が1つの目標を共有している」ことが重要視されていない点には衝撃を受けました。
近年、「経営者は経営理念やビジョンを明確にし、社員と共有することが大切だ」と言われる機会が増えていますが、新入社員はそこに魅力を感じていないのです。
一方で、調査結果からは「お互いに助け合える」「遠慮せず意見を言い合える」「お互いの個性を尊重する組織」といった要素が求められていることがわかりました。つまり、「組織の目標に従う」よりも、「自分の意向を尊重しながら働ける環境」を重視する傾向が強まっているということです。
これは、働き方や価値観の多様化が進む現代ならではの変化だといえるでしょう。

さらに驚くべきは、新入社員の3割が入社直後から転職を考えているというデータでした。
かつては「3年は働くべき」と言われていましたが、その価値観はもはや過去のものとなりつつあります。
今や採用するだけでなく、「どう定着させるか」が経営課題となっています。
こうした状況の中で、企業が社員の定着率を高めるためには、従業員が最大限の力を発揮できる環境を整え、信頼関係を構築することが不可欠です。
どれだけ優れた経営戦略を掲げても、従業員の意欲が低ければ離職につながってしまいます。
特に重要なのが、「従業員の声をしっかり聞くこと」です。
単なる雑談や同行時の会話ではなく、意図的に時間を確保し、業務の課題やキャリアの希望についてじっくりと話し合う機会を設けることが求められます。
例えば「月1回の1on1ミーティング」を導入し、キャリアパスやスキルアップの方向性を話し合う場を設けるなどです。
一方的に話すのではなく対話を重視しながら、従業員が不安を感じないよう、「このスキルを習得すれば昇進のチャンスがある」といった指針を明確にし、従業員のモチベーション向上につなげます。
また、「この業務をこなせば売上が上がる」だけでなく、「この業務を通じて新しいスキルが身につき、キャリアアップにつながる」という、個人にとってのメリットを明確に伝えることも重要です。
経営層や管理職は、単なる指示者ではなく、「従業員の成長を支援する立場」であることが求められています。

 
「自分の会社なのに、なぜそこまでサポートしなければならないのか」と疑問に思う経営者もいるかもしれません。
しかし、従業員が成長し、成功することは、企業の業績向上にもつながります。
たとえすぐに成果につながらなくても、学びの機会や挑戦の場を提供し、信頼関係を築くことが大切です。
その誠実な姿勢が評価され、「この会社で働き続けたい」「この上司のもとで成長したい」と思われることで、従業員のエンゲージメントが高まり、企業の持続的な成長につながるのです。

人手不足が深刻化する中、利益を上げるためには、目の前の従業員の成長と満足を優先することが求められます。
従業員がやりがいを持ち、能力を発揮できる環境を整えれば、結果的に企業の成長にもつながるのです。
短期的な利益だけを追求するのではなく、長期的な信頼関係を築く経営を目指しましょう。

伊藤 侑加

組織・人材育成
肉をあげずに、肉の獲り方を教える

フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

 

先日、支援先様で私は「肉をあげるのではなく、肉の獲り方を教えるのが本人のため」という表現を使いました。

 

ライオンや鳥でも子供が赤ちゃんの間は食べさせていたが、あるタイミングで子供を突き放す映像をみたことはないでしょうか。

 

その時の親の心境は辛くて仕方がないと思うのですが、それでも自分で餌を獲りに行く方法を叩き込まなければ、厳しい自然界で生き延びることはできないため心を鬼にして突き放しているのです。

 

どういったシチュエーションで私がこのフレーズを使用したかの言及はここでは避けますが、この考え方は私が幼少期から大人になるまでの過程で培われた価値観の中でも上位に入ります。

 

「答え」「成果」「喜び」「物や金銭」などを与え続けると、本人が考えることも努力することも感謝することもなくなってしまい、最終的には一人で生きていく事ができず、与えてくれる人に依存し続ける人生になるということの教訓ですが、これは何も自然界のみならず、親子関係、恋愛関係、夫婦や上司部下でも同じではないでしょうか。

 

自分の力で道を切り拓き、自己実現を目指していく人生が幸せであって、何でも周りから与えられる人生はただの依存です。

 

大事な相手を幸せにするために補助する、突き放す、遠くから見守る、寄り添うなどタイミングや相手のステージにおいて使い分けないと一人では生きていけない人間になってしまいます。

 

本人のためを思って、真の厳しさを教え込むことが本当の愛情だと動物は教えてくれます。

 

もちろん真の優しさについても動物は教えてくれます。

 

会社でも厳しく育てて、自社でも他社でも通用する社会人になるために厳しく育てるのが人材育成だと思います。

 

しかし、それもハラスメントと解されるのが今の日本社会ですが・・・。

 

それではまた次回です。

組織・人材育成
「やりたい、やりたくない」でなく「やるか、やらないか」

こんにちは、伊藤です。

私が最近心がけていることは、仕事に対して感情を持ち込まず「やるか、やらないか」で意思決定をすることです。

私自身は日頃、ネガティブな思考になりやすい人間なので、様々な物事に対して億劫に感じやすいのですが、負の感情は、感情を正常な状態に戻すまでに時間がかかってしまう・・要は作業時間のロスに繋がるとに気づきました。

私がこれまで関わってきた数千人の中で、「仕事ができるヒト」は、「やりたい・やりたくない」という感情から意思決定するのでなく、「やるか・やらないか」という思考で意思決定している方でした。
さらに、「やらない」という意思決定は殆ど行わず、「やる」と決めて、苦手なことでも取り組む姿勢の方が多かったです。

私も過去に上司や先輩から、「過去の担当者が大きな失敗をしたから取引を再開するのは無理だ」と言われていた企業に、2年間通い続け、取引を獲得したことがあります。
周りからは無理だと言われていましたが、「絶対、契約を取り付ける」と覚悟し、繁忙期であっても、「週に1回はお客様に訪問する」と決めて、企業への訪問を継続しました。
私が粘り強く通い続けていたことや、お客様が急ぎで商品が必要となった瞬間に、私のことを思い浮かべてくださった事などにより、取引が再開し、最終的にはその企業の主要取引先ともなりました。

もちろん、過去には「やる」と決めたのに「できなかった」経験や、小さな出来事なのに「やりたくない」という気持ちが先行して物事を後回しにしたために、大きな出来事に発展してしまい、「もっと早くやっておけば良かった」と後悔したこともあります。
早い段階で「やる」と決めて行動していれば結果が変わっていたと思います。

もちろん、瞬間的に感情を持ってしまうことはありますが、「今の自分は感情的になっていないか」、「結局、やるのか、やらないのか、どっちなのか。」と問い続け、「やる」と決めて行動し続けたいと思います。

伊藤 侑加