組織・人材育成 考え方

安定の落とし穴「ゆでガエル現象」とならないために

こんにちは、伊藤です。

皆様は「ゆでガエル現象」という言葉をご存知でしょうか。
 
この言葉は2匹のカエルの実験に由来します。
まずは1匹のカエルをゆっくりと温めたお湯の中に入れます。この段階ではカエルは特に反応を起こしません。
そして、徐々に温度を温めていきます。しかし、水温の上昇に慣れたカエルは温度変化に気づかず、
熱いと気づいたには外に出ることが出来ず、茹って死んでしまいます。
もう1匹のカエルは最初のカエルが死んでしまった水温のお湯に最初から放り込みます。カエルは熱さに驚いてお湯から飛び出し死を免れます。
 
このゆでガエル現象からの示唆は、急激な変化には気づきやすいけれど、
変化が緩やかであると、その変化に気づきづらく、気づいた時には破滅的な状況に至ることもあるということです。
 
ゆでガエル現象が生じる理由は、「変化がない状況を心地よく感じやすいこと」が挙げられます。
変わることよりも現状維持の方がリスクが小さく見えてしまい、変化に目を背けたくなってしまうことなどです。
 
また、「人の感知能力」によるものも挙げられます。
例えば5キロの重さの荷物を持っている時に、5キロの荷物を追加されると変化には気づきますが、
100gずつ徐々に追加された場合には重さの変化に気づきにくいなどです。

 

AIやIoT技術の進展など、外部環境は目まぐるしいスピードで変化しています。
「ゆでガエル現象」のような壊滅的なダメージを受けないためには、経営者が現実を直視し、変化を受け入れ、適応し、
環境の変化に合わせて企業も変化していくことが当然であるという組織文化を構築していくことが大切です。

伊藤 侑加

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組織・人材育成
会社で服装自由化を導入して感じたこと

こんにちは、経理・総務の松野です。

 

今回は、すでに「服装の自由化」に取り組まれている企業の方や、導入を検討されている方々に向けて、弊社での実施内容と、私自身の感じたことをお伝えしたいと思います。

 

弊社では、2025年1月より、働き方改革の一環として、業務中の服装自由化を導入いたしました。
社内会議にて、代表から
「アポイントやバンクミーティングなど、外部との接点がない日は服装は自由で構わない。特別な規定も設けない」という方針が発表されました。

 

この言葉を聞いたとき、自由であるからこそ、一人ひとりの価値観や判断力が問われると感じました。
私自身、服が好きで、以前から通勤時には好きな服を着ていましたが、出社後はスーツに着替えるのが日課でした。

 

服装の自由化により、一日を通して自分のスタイルで過ごせるようになり、モチベーションの向上や「多様性を受け入れる社風」の醸成にもつながっていると実感しています。

 

もちろん、「自由=何でも良い」というわけではありません。

 

私は毎日、退勤前に翌日の来客予定を確認し、弊社にお越しいただくお客様に対して失礼のない服装を心掛けています。

また、経理・総務の立場として、「自由が過ぎる」と感じる服装が見受けられた際には、個人の自由を尊重しつつ、会社のイメージや職場環境に配慮し、必要に応じて注意喚起を行う責任も感じています。

 

服装の自由化にあたっては、立場ごとに意識すべきポイントが異なります。
たとえば:
•経営者の立場では、制度導入の是非、メリット・デメリットの整理、社員への方針共有が求められます。

•マネージャーの立場では、部下の模範となる服装や、過度な服装に対して指摘できるかが重要になります。

•管理部門(総務・人事)の担当者は、相談への柔軟な対応や、新入社員への説明などが必要です。

•現場スタッフの立場では、急な来客にも対応できる装いか、会社の一員としてふさわしいか、といった視点が大切です。

 

自由度を高めることは、働きやすさや自己表現の幅を広げる一方で、周囲への配慮や一定のルールの整備が不可欠です。

今後も、より良い職場環境づくりに向けて、柔軟かつ誠実に取り組んでまいります。

経理・総務 松野 あやか

組織・人材育成
人手不足であっても代わりの人間はいくらでもいる

 

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。

 

『代わりの人間はいくらでもいる』これは元プロ野球選手で監督であった野村克也氏が言っていた言葉です。

 

代わりの人間がいくらでもいることは組織の本質であり、代わりの人間はいくらでもいることを理解し、自分自身を高め続けることができる人が、一流の人、成長し続けられる人であると思います。

 

一方で人手不足の現在では、希望の採用が出来ずに特定の社員、役員、外注先などに依存してしまうことがありますが、それでも代わりの人間はいくらでもいることを前提に考えなければなりません。

 

一見、非常に厳しい言葉にも感じられますが、組織目線では「業務の平準化、マニュアル化ができており、高い生産性と品質を維持できる体制になっている」、「新しく入った社員が育つ環境が整っている」、

「次世代の中心メンバーが成長している」などのように代わりの人間がいくらでもいるということは、強い組織になっているとも考えることができます。

 

『代わりの人間はいくらでもいる=誰かをやめさせて他の人に任せる』ではなく、環境や状況に応じて、それぞれの強みを活かしながら、ベストメンバーで臨むためには代わりがいないとできませんので、組織としても個人としても重要な言葉だと思います。

中小企業診断士 木戸貴也

組織・人材育成
インターン生の朝礼

こんにちは、経理・総務の松野です。

 

弊社では、始業時間の8時半から朝礼を実施しています。

 

先月から新しいインターン生が1名加わったことを受け、インターン生も朝礼を実施することが決まりました。(現在のインターン生は2名。勤務時間は、9時〜17時半)

 

朝礼では、以下の内容を確認・共有しています。

1.来訪・往訪予定や有給などのスケジュール確認(社内の在席状況を把握)
2.締切・事務連絡・報告事項
3.業務の進捗確認
4.気になっていることや業務に関する質問
5.今月のインターン生目標

 

今月の重点目標は、「業務において指差し・声出し・消込を徹底し、確認不足によるミスを減らす」です。特に、社員に提出する資料の誤字脱字や変換ミスといったヒューマンエラーを防ぐことを目的としています。

 

また、インターン生に朝礼を導入するにあたり、以下の3つの目的を伝えました。

1.スケジュール管理
弊社では、サイボウズというスケジュール管理アプリを使用しており、全社員のスケジュールを確認できます。
自分のスケジュールを把握するだけでなく、先輩社員の予定を知ることで、適切なタイミングで質問や報告・相談ができるようになります。

 

2.インターン生同士のコミュニケーション
年齢が近く、異なる大学の学生同士が交流することで、お互いに刺激を受け、高め合うことができます。そのため、気になっていることや分からないことを共有する時間を設けています。

 

3.人前で話すことに慣れる
朝礼は交代で当番を担当するため、人前で話す経験を積むことができます。また、話し方やスピード、伝えたい内容を正確にまとめる力を実践的に鍛えることができます。

 

私は、経理・総務の立場であるため、コンサルタント業務を直接教えることはできませんが、朝礼などを通じて、コミュニケーションスキルや気遣い、スケジュール・タスク管理など、社会人になっても役立つスキルを引き続き伝えていきたいと考えています。

また、社員、インターン生も参加できるイベントも総務として企画していこうと思っています。

 

経理・総務 松野 あやか