考え方

プレゼン資料の作成はスキルの総合格闘技

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。

 

パワーポイントでのプレゼン資料の作成や会議での報告資料の作成など経営コンサルタントの業務には膨大な資料作成が求められます。

「文章を書くのが苦手」、「キレイにまとめるデザイン性がない」、「論点を構造化できない」など言っていては話になりません。

 

資料作成が苦手、作業が遅い、ロジックが繋がっていないなどと感じる方は、

恐らく『資料作成に必要なスキル=資料を作成する工程のスキル』に意識がフォーカスしすぎているように感じます。

 

実際にプレゼン資料を作成するとなると、ざっと

『ゴールの決定→論点の整理→情報の収集→論点の構造化→図や表にまとめる→資料を作成する→実際にプレゼンする』

の各工程のスキルが必要なことを意識しなければなりません。

 

どれか1つでも欠けているとプレゼンを聞いていても何を主張したいのか、どんなスタンスで発信しているのか、

など的を得ないものに感じてしまいます。

 

私の場合、パワーポイントでスライドを作成する前段階で、プレゼン時間の中で話す内容、話の展開を概ね決めてしまってから、

具体的なスライドの作成に入ります。30分、1時間、2時間とプレゼン時間やテーマによって、ゴールを明確にするためです。

 

プレゼンを聞いた方々に『どのような状態になっていてほしいのか?』、『どのように理解し、意思決定してほしいのか?』などを

より鮮明にイメージできるまで、資料作成もその前の論点の構造化も、情報の収集も論点の整理も行いません。

 

全てはゴールを決めるところからスタートするため、いざ資料作成にかかりだすとプレゼン資料が出来上がるまではあっと言う間です。

途中でブレたり、主張が変わったりしないので、やり直しの時間ロスもありません。

 

目的思考、論点思考、クリティカルシンキング、ロジカルシンキング、リサーチ力、文章構成力、図解思考、

デザイン力、プレゼン力などプレゼン資料から実行までは多種多様なスキルが必要です。

 

上手くまとめられないな、上手く話せないなと感じることがあれば、自分がどの工程のどのスキルが不足しているのかを検討し、

資料作成を見直してみてはいかがでしょうか。

中小企業診断士 木戸 貴也

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

関連記事はこちら

考え方
「言葉の精度」が成果を左右する

皆様、こんにちは!コンサルタント職の平石です。
今回は、コンサルティング業務において改めて重要だと感じている「言葉の精度」について考えてみました。

 

●「伝えたつもり」と「伝わった事実」
日々の業務では、事業者様との打合せや報告資料の作成など、数多くのコミュニケーションが発生します。
そのなかで、私自身が痛感するのは「伝えた内容」と「伝わった内容」が必ずしも一致しないということです。
同じ言葉を使っていても、相手の立場や経験によって意味の受け取り方は異なります。
わずかな表現の差が、意思決定の方向を変えてしまうことも少なくありません。

 

●言葉の“選び方”が成果を変える
コンサルタントに求められるのは、専門的な知識を平易に翻訳し、事業者様が正確に理解・判断できる形に整える力です。
その際に重要なのは、“どんな言葉で伝えるか”という選択です。
たとえば、「コスト削減」という表現も、状況によっては「効率化」や「再配分」と言い換える方が前向きに受け取られる場合があります。
同じ事実を説明していても、言葉の響きやニュアンスによって、受け手の行動意欲や合意形成のスピードは大きく変わるのです。

 

●精度とは、正しさ+伝わりやすさ
ここで言う「言葉の精度」とは、単に誤字脱字がないという意味ではありません。
正確であることに加えて、「相手の理解構造に合った形で伝わること」までを含みます。
つまり、言葉の精度とは“正しさ”と“伝わりやすさ”の両立です。
データ分析や戦略立案の正確性がどれほど高くても、それが正確に伝わらなければ成果にはつながりません。

 

●成果を動かすのは「理解された言葉」
私たちの提案書や報告書は、単なる情報の集合ではなく、「事業者様の意思決定を動かす言葉」であるべきです。
そのためには、事実を整理するだけでなく、「この言葉を選ぶことで、相手がどう動くか」を意識する必要があります。
一つひとつの表現に意図を込め、言葉の精度を磨くことこそ、成果の再現性を高める最も確実な方法だと感じています。
「伝えた」ではなく「伝わった」。
この差を埋める努力を、これからも日々のコミュニケーションの中で積み重ねていきたいと思います。

考え方
フィードバック文化を定着させる5つのポイント

こんにちは、営業事務の造田です。

 

日々の業務の中で、メンバー同士が意見を伝え合い、学び合う「フィードバック文化」は欠かせません。弊社でも案件会議や朝礼、職種ごとの定例会議など、さまざまな場面でフィードバックを行っています。

 

これまではフィードバックを受ける側であることが多かったのですが、最近は伝える立場になることも増え、どうすれば前向きに受け取ってもらえるかと難しさを感じることもあります。

 

そこで今回は、私が普段意識している「フィードバック文化を定着させる5つのポイント」をご紹介します。

①人ではなく行動に注目する

課題の原因を「誰」ではなく「どう進めたか」に焦点を当てることで、安心して意見を交わすことができます。

 

②成功だけでなく失敗も共有する

うまくいかなかった事例も率直に話すことで、チーム全体の学びになります。

 

③フィードバックを日常化する

特別な場を設けなくても、日常の中で小さな対話を重ねることが、オープンな雰囲気をつくります。

 

④感謝と承認をセットにする

フィードバックというと、改善点を指摘することに意識が向きがちですが、良かった点や助けられたことも積極的に伝えることがポイントです。相手の行動を認め、感謝を言葉にすることで、前向きな対話が生まれます。

 

⑤安心して話せる場をつくる

お互いを尊重し、意見を言っても大丈夫と感じられる心理的安全性が不可欠です。

 

行動に注目し、成功も失敗も共有し、感謝を伝え合うというような、その積み重ねこそがチームの成長と前向きな組織文化を育てる力になると感じています。

一人ひとりが日々の業務の中で意識的にフィードバックを実践し、より良いコミュニケーションを作れるよう取り組んでいきたいと思います。

 

造田朋夏

考え方
まず形にする

こんにちは、営業事務の造田です。

 

日々の業務の中で、社内で使用する資料やお客様にお送りする説明資料を作成する機会が多々あります。その際に、「もっと良くしてから出したい」「まだ完成ではないから提出できない」と考えているうちに、気が付けば時間だけが過ぎてしまっていたという経験は少なくありません。

 

これまでは、できる限り高い品質で提出することが最善であると感じていましたが、最近「まず形にして出すことが、成果につながる」という実感を持つようになりました。今回はその気づきについて、共有させていただきます。

 

まず、完璧を求めすぎることにはいくつかの落とし穴があり、時間がかかりすぎて機会を逃してしまうことや、1人で抱え込みすぎて改善のきっかけを失うことがあげられます。例えば、どんなに優れたアイデアでも、世に出る時間が遅くなってしまうと価値を失う可能性もあります。

 

一方で、「まず形にする」ことで得られるメリットは、たとえ8割の完成度でも、早く動き出すことで学びが深まることや、他の社員からのフィードバックを受けることでより良い形に仕上がることではないかと感じております。

 

私自身も、最近は「まず形にする」ことを意識して業務に取り組んでいます。例として、社内資料を作成する際には、完成形にこだわらず、まず箇条書きで内容をまとめて事前に確認したり、デザインを整える前には情報の追加や修正が無いかという意見を聞いたりしています。こうしたプロセスを踏むことで、自分では気が付けなかった視点での意見やアドバイスなどの声が集まり、従来に比べて効率的により良い資料作りを行えるようになりました。

 

これらの経験を通じて、「まず形にすること」が成果への第一歩であると、改めて感じています。今後もスピードと柔軟性を両立させながら、より良いアウトプットを目指していきたいです。

 

造田朋夏