【活動報告】中期経営計画の作成とキックオフの開催

こんにちは、コンサルタントの住吉です。

先月9月30日に、顧問先である和歌山県の企業(O社様)の全社キックオフに参加させて頂きました。

 

O社様は老舗の卸売企業で、業界内でも中堅企業として位置づけられています。

社長の人望が厚く、勤続20~30年以上の社員が複数名いらっしゃる定着率の非常に高い企業です。

しかし、安定した売上とルート営業中心のスタイルによりマンネリ化していることから

改めて中期経営計画を作成して社内を活性化したいとご要望を頂きました。

 

そこで、昨年3月より社長と幹部、後継者、中間管理職の方々と当社の計8名でプロジェクトチームを編成し、

半年間かけて中期5ヵ年経営計画の作成に取り組みました。

 

 

計画作成のプロセスは以下です。

 

①プロジェクトメンバーへのキックオフ開催

②5年後のゴール、目標の設定

③現状分析(過去実績の分析、SWOT分析、PPM3C分析などフレームワークを活用したワークショップ)

④問題点の抽出、課題の設定

⑤年間損益計画の作成

⑥アクションプランの作成

⑦全社キックオフ開催

 

計画作成後は、毎月一度お伺いして進捗管理を行いました。

 

O社様にとって初めての試みでしたが、プロジェクトメンバーが中心となって一生懸命取り組まれ、

9月30日をもって無事に計画1年目を終えることが出来ました。

 

最終日の9月30日には全社キックオフを開催し、計画1年目の結果報告および2年目の方針・目標発表を行いました。

以下の写真はキックオフ当日の様子です。

 

 

キックオフでは、プロジェクトメンバーだけでなく全従業員の皆様に1年間の目標・意気込みを発表して頂きました。

普段あまり人前に立つ機会がない事務職の方や現場の方に、こうしたアウトプットの場を作ることは大切です。

 

計画2年目も、引き続きご支援させて頂きます。

O社様、改めてよろしくお願い申し上げます。

 

 

 

 

当社は、経営者だけでなく幹部や管理職の方を巻き込んだ全社的な支援を得意としています。

中小企業においては、経営者もしくは経営者と当社のような経営コンサルタントが

トップダウンで経営計画を作成して社内に落とし込むのが一般的です。

こちらの方が圧倒的にスピードが速いためです。

 

しかし、社員の方々にとってみれば

 

「いきなり外部コンサルタントが来て勝手にあれこれ決められた。」

「今年の予算が下りてきた。今年も厳しいけど達成しないとなぁ・・・。」

 

といった「不信感」や「やらされ感」を感じがちです。

 

一方で、今回のようなプロジェクト型の経営計画は、社員の方々自身が目標を決め、現状分析を通じて数値計画やアクションプランの作成を行います。

計画作成には時間を要しますが、自分で決めた目標のため、当事者意識を持って取り組むことができますので

トップダウンの計画よりも実行率は飛躍的に向上します。管理職育成や後継者育成にも活用できます。

 

経営体制の強化や社内の活性化、社員育成についてご興味のある経営者様は

無料相談も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談下さい。

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5Sの重要性を感じる

こんにちは。営業事務の中村です。

 先日、5Sについての話を聞いて感じたことを書きたいと思います。

 

 Sとは、整理(Seiri)、整頓(Seiton)、清掃(Seiso)、清潔(Seiketsu)、躾(Shitsuke)の5つの頭文字をとった業務改善手法です。先生が「これができていない企業はだいたいダメになるね。」とおっしゃっていましたが、私も前職を思い出して納得しました。

 

 前職の事務所は、お客様からは見えないところ(少しは見えていましたが)に空の段ボールが山積みであり、棚の上は良くわからない書類が散乱していました。書庫には書類が押し込まれ、整理整頓とは程遠い状況でした。入社初日にはその杜撰さに絶望したことを今でも覚えています。改善を提案したこともありましたが、「ずっとこれで来てるからなぁ」と一蹴され、それからは何も言えなくなりました。言わずもがな、職場の雰囲気は良くありませんでした。

 

 弊社では、毎週月曜日の朝に社員全員で掃除をすることから1週間が始まります。デスク周りや椅子の脚の汚れまでを丁寧に清掃し、キャビネットの中も整理整頓され、どこに何があるか一目で分かります。また、PCについてもデスクトップのアイコンは2列まで、ドライブのアップ方法やフォルダ名の付け方もルール化され、効率的な情報管理が行われています。

 

 Sの取り組みは単なる整理整頓ではなく、仕事の効率化や心地よい職場環境の構築にもつながると感じました。皆さんの職場でも、5Sの考え方を取り入れてみることはできるでしょうか?ぜひ一度試してみてください。

中村菜摘

「中堅企業」元年! 令和6年度 中堅企業向けの支援策について

こんにちは、伊藤です。4月に入り、大阪は桜が満開となりました。

さて、今回は令和6年度に新設された「中堅企業」と「中堅企業向け支援政策」をテーマに取り扱いたいと思います。

これまで、中小企業基本法では、「従業員が一定以下」あるいは「資本金・出資金3億円以下」の企業を中小企業とし、
それ以外の企業は「大企業」と位置付けられていました。

中堅企業は、国内での事業・投資を拡大や、地域の賃上げにも貢献するなど、
日本の成長に欠かせない重要な企業群でありながら、大企業となることから補助金や租税特別措置等の活用ができない状況でした。

 

日本政府は「新しい資本主義」をスローガンに掲げ、
賃上げや企業の投資意欲など足下の前向きな動きを更に力強く拡大すべく、
新しい資本主義の実現に向けた取組を加速し、新時代にふさわしい経済社会の創造を目指すことを発表しました。

 

出典:財務省「中堅企業成長促進パッケージ」

 

経済成長を推し進める中で、産業競争力強化法が改正され、
日本政府は、従来大企業と位置づけされていた企業のうち、「従業員2,000人以下」の法人を「中堅企業」と法的に定義しました。

 

また、「中堅企業元年」とし、事業拡大や持続的な賃上げに取り組む中堅企業に対し、
積極的な支援を行う方針として、「中堅企業促進パッケージ」を打ち出し190の施策による支援を決定しました。 

 

出典:財務省「中堅企業成長促進パッケージ」

 

主な支援策は下記の通りです。

 

①中堅・中小企業の持続的賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資促進補助金

人手不足の中、大規模な投資を通じた労働生産性の抜本的な向上と事業規模の拡大により、持続的な成長と賃上げに取り組む企業を支援

<補助対象>

工場の拠点新設や大規模な設備投資

<補助金額・補助率>

投資金額:10億円~150

10億円を下回る設備投資は補助対象外

補助率:1/3、補助金額上限50億円

<賃上げ要件>

対象事業に関わる従業員の1人当たり給与支給総額について地域別の最低賃金の伸び率より高い伸び率を実現すること

 

 ②大規模投資促進のための地域未来投資促進税制の拡充

大規模な設備投資による事業拡大と、高い付加価値の創出による賃上げを行うなど、
賃金水準・成長意欲の高い中堅企業に対し、新たに「中堅企業枠」を設定し、税額控除を上乗せ支援

<中堅企業枠の要件>

下記1~6の要件を全て満たすこと

①労働生産性の伸び率5%以上、かつ、投資収益率5%以上

②直近年度の付加価値額増加率8%以上

③対象事業において創出される付加価値額が3億円 以上、かつ、事業を実施する企業の前年度と前々 年度の平均付加価値額が50億円以上

④賃金水準・成長意欲が高い中堅企業

⑤設備投資額が10億円以上

⑥パートナーシップ構築宣言の登録を受けている

<優遇内容>

税額控除5% → 税額控除6
(※特別償却50%でも可能)

 

③中小企業事業再編投資損失準備金の拡充及び延長

成長意欲のある中堅・中小企業の複数回のMAを後押しするため、新たに拡充枠を設定し、投資損失準備金の積立率の上限拡大や、据え置き期間の長期化を行う。

<拡充内容>

①積立率の上限拡大

従来:株式取得価額の70%まで

新制度:2回目は株式取得価額の90%まで、3回目以降は100%可能

②損金算入した積立金の据え置き期間

従来:5年 → 新制度:10

<要件>

経営力向上計画の認定を受けること

 

以上です。

弊社では、補助金申請の支援や、中長期的な企業の拡大に向けた経営戦略の策定、実行に向けた伴走支援などを承っております。
いつでもお気軽にご相談くださいませ。

 

失敗は成功のもと

こんにちは。営業事務の中村です。

 

日々仕事をする上で、失敗がつきものですが、その失敗から学ぶことが重要だと思っています。

 

弊社でも、毎朝「トライ&エラーの共有」という名前(最近までミスクレームの共有という名前でしたが朝からネガティブすぎるという理由で改名いたしました。笑)で失敗やヒヤリハット、良かったこと等を朝礼で共有しています。

 

ミスや良かったことを共有することで「こんな事例があったのか、自分も気をつけよう」や「こんな気遣いの視点があったとは!わたしも真似させてもらおう」と感じます。

 

この取り組みを通じて、他者のミスや成功体験を知ることで、自らの行動に活かす気づきを得ることができます。さらに、同じ過ちを繰り返さないために、その原因や背景を共有し、共通の課題として捉えることで、組織全体での問題解決力が向上し、貴重な知識や経験が蓄積され、それが会社の財産となります。

 

失敗を恐れずチャレンジし「トライ&エラーの共有」を継続させ、より柔軟で創造的な組織文化を築いていきたいです。

 

中村菜摘