事業再生について 経営改善について 経営改善計画策定支援事業

経営改善計画策定の効果と計画策定の重要性

 

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。

 

新型コロナウイルス感染症の国内での感染拡大以降にリスケジュールや経営改善計画策定支援を行った企業様が、当初のご支援から1年経過することが増えてきました。

 

経営改善計画の策定支援は、経営改善計画策定支援事業(通称405事業)を利用しており、この数カ月で第1回目のモニタリングが続いています。

 

これらの企業様は、新型コロナ禍でその影響があるにも関わらず業績が改善されていることです。

返済を開始するためには売上増加や利益改善がまだまだ不十分なのですが、現在の経済環境や新型コロナの影響を考えると非常に素晴らしいことだと感じました。

 

そして、共通していることは下記の3点です。

 

①毎月、試算表で業績が確認できる

→今まで毎月の試算表作成ができていなかった企業様が毎月試算表を作成し、業績を確認することで、自社の収支状況、財務状況を速やかに把握し、軌道修正することができます。

試算表の分析など難しいことは気にせずにとにかく数字を見ましょう。

正確に内容を理解する必要はありません。現金、受取手形、売掛金、棚卸資産、支払手形、買掛金、借入金、売上、売上総利益、営業利益、人件費など試算表を見る習慣が大切です。

 

②計画を策定している

→経営改善計画策定支援なので計画を策定していることは当然なのですが、多くの業績不振の企業は計画を策定していません。

本来、業績が悪い時こそより計画が必要だと思うのですが、好業績の企業はしっかりと計画を策定しており、そうでない企業が策定していないのは考え物です。

新型コロナ禍で先行きが見えない時こそ、計画策定が重要です。

経営改善計画の策定費用およびモニタリング費用の2/3を補助する支援制度もあります。リスケジュール中でなくても活用できます。

 

③経営者、経営幹部が主体的に改善に取り組んでいる

→経営改善計画書には売上や利益などの数値計画だけでなく、アクションプランと呼ばれる行動計画も含まれています。

各企業の状況に応じて内容は変化するのですが、アクションプランには、経営改善で必ず行う明確な手順(3つのステップ)や経営管理体制の強化、組織の活性化などで構成されます。

このアクションプランは、私たちだけが考えるのではなく、経営者や経営幹部、現場リーダーの方なども巻き込んで検討することで、幹部社員の育成や意識の改革を進め、実効性を高めることが重要です。

計画を策定し、経営者・経営幹部が主体的に取り組むことで、業績は改善されていきます。

 

 

当社は認定支援機関として、中小企業診断士、金融機関出身者などが実務経験と実績でサポートさせていただきます。

 

■お問い合わせはこちらへ

https://flagship-keiei.co.jp/contact/

 

■経営改善計画策定支援事業についてはこちらへ

https://flagship-keiei.co.jp/sakuteishienjigyou/

 

中小企業診断士 木戸貴也

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

関連記事はこちら

事業再生について
無料で利用できる!信用保証協会の専門家派遣事業はご存知ですか?

こんにちは、伊藤です。

当社では以前から事業再生・経営改善についてのご相談を受けておりますが、
最近、資金繰りに逼迫した事業者様からのご相談が急増しております。
 
特に、ファクタリングに頼った債務の支払い、借入金のリスケジュール、カードローンの利用など、
あらゆる打ち手を尽くしたものの、
とうとう今週末の支払いができず、当社にご相談いただくというケースが増加しています。

当社も経営のドクターとして、あらゆる打ち手は持っていますが、
資金ショートまで余裕のある期間が2,3日となると、助言出来ることが限られてしまいます。 
 
あと半年、せめて3ヶ月前にご相談いただければ、
今のような窮地に立たされることは無かったのでは…という事業者様もいらっしゃいます。

一方で、ご相談いただく事業者様からは、
ここに来るまで経営改善について税理士の先生以外に相談出来るところを知らなかったとのお話も伺います。

当社は無料相談を随時行っておりますので、当社にご相談いただいても結構ですが、
なかにはコンサルタント会社への相談に対しご不安に思われる方もいるかと思います。

そのような事業者様で活用できる制度として、信用保証協会による専門家派遣事業があります。

専門家派遣事業とは、信用保証協会が事業者様に中小企業診断士や税理士などの外部専門家を派遣し、
企業の皆様が抱える課題の発見・解決の支援を行う事業です。

信用保証協会による債務保証付き融資をご利用されている事業者様で、経営課題の解決を希望する方であれば対象者となります。

専門家派遣にかかる費用については、原則、信用保証協会が全て負担するため、事業者様は無料でサポートを受けることができます。

具体的には、外部専門家が1~5回程度、事業者様へ訪問し、外部専門家から見た現状把握や経営改善のポイントの助言などを行います。
売上・利益増加に向けての助言や、事業承継に向けた具体的行動計画の確認、経営改善計画の策定に向けた支援などを受けることも可能です。

支援内容や専門家の訪問回数等については、各保証協会によって異なりますので、ご加入の保証協会にご相談ください。

伊藤 侑加

事業再生について
経営改善の現場より

 

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。

 

この数カ月でリスケジュールを開始する支援先様や経営改善計画の策定を行う支援先様が急激に増えています。

 

企業規模や業種は様々ですが、建設工事関連の支援先様の割合が高いように感じています。

 

景気動向指標の先行系列には、「新設住宅着工床面積」が採用されており、一般的には「建設⇒製造・商業⇒サービス」の流れで景気が連動していきます。

 

そのため、建設工事業界の企業様の業績悪化、資金繰り悪化は更なる不景気に突入するのではないかと経営改善の専門家として、強く危惧しています。

 

一方で各企業様にスポットを当てると「国内での感染が拡大しだしてから3年弱が経過する中、具体的にどのような企業努力を行ってきたのか?」とも言えます。

本気で3年取り組めば、人生を大きく変えることもできる期間です。

いつか景気が回復する、いつか受注が増える、など待ちの姿勢があったのではないでしょうか。

 

とはいえ、今から本気で経営改善に取り組んでも遅くありません。

まだまだ、十分に間に合う企業様がほとんどであり、すぐにでも行動に移しましょう。

年明け、半年後など先送りにしていたら、取り返しのつかない状態になっているかもしれません。

 

そのような企業様に少しでもお力になりたく、弊社では無料相談を行っています。

何から取り組んでいいのかわからないなら、まず相談しましょう。得るものはあっても失うものはありません。

 

資金繰りがしんどい、売上が改善しない、銀行から融資を断られたなど経営にご不安がございまいたら、お気軽にお問い合わせください。

 

お問い合わせはこちらへ

*お問い合わせフォームでもお電話でもどちらでも可能です(本ブログを見たとお伝えいただくとスムーズなご対応が可能です。)

中小企業診断士 木戸貴也

事業再生について
現状維持は衰退

こんにちは、橋本です。
 
福沢諭吉の言葉で現状維持は衰退であるという発言があります。この言葉は個人だけでなく、会社という組織にも当てはまるものであり、重要な教訓であると考えています。
 
事業再生の勉強をする中で財務状態が悪化するケースとして、過去に高い収益性を実現した事業が外的要因により収益力を低下した場合において、過去の成功体験から問題への対応が遅くなり、収益性の悪化を放置した結果、債務超過になってしまうというケースが多いそうです。
 
コロナ禍において、業績が悪化した事業者様が多くいらっしゃるかと思います。その助け舟として政府が実行したのが事業再構築補助金です。
事業再構築補助金の趣旨を鑑みると、これまで成功を収めていた事業であっても外的要因により収益力が低下しているのであれば経営資源を活かし、新たな分野に展開していきなさいというメッセージも含まれているのではないかと考えます。
 
伸びている事業に力を入れていくことは勿論ですが、目まぐるしく変化する市場動向を適切に把握し、柔軟な事業展開を行っていただきたいと思います。
 
コロナ融資の返済が近づく中、返済の見通しが立っていない事業者様も既に見受けられます。
社長自身が業務を行われており社長業に専念できない環境にある事業者様もいらっしゃるかと思いますが、そんな時は是非、手遅れになる前に勇気を出して専門家を頼っていただきたいと思います。
 

橋本大治