考え方

会社の内部に成果はない

 

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。

 

事業を拡大しようと思うと既存の市場でシェアを増やすか新商品を販売するか新市場を開拓するか、または全く新分野へ事業領域を広げなければなりません。

 

しかし、事業が拡大すると会社内部へ視点が移り、社員のモチベーションアップやチームワークを良くすること、業務を効率的に回すことなど社内の「人と仕事」のマネジメントが増えていきます。

 

そして、多くの経営者が組織の管理や運営に時間と労力を注ぐのですが、会社の内部には「コスト」しかありません。売上は常に会社の外側にあり、市場には顧客と競合しかいません。

 

もちろん、生産性向上や品質向上、コスト削減、クレーム低減、職場環境改善など「お客様の要望を満たすための内部体制構築」に一定の時間を使う必要はあるのですが、やはりメインは外に目を向けなければなりません。

 

特に新型コロナが感染拡大し、事業環境が大きく変わった約2年間に視点を外に向け、新しいお客様をつくりだす活動をどれだけ行ってきたかの差が、会社の業績に出始めているようにも感じます。

 

最近、「内部の管理に時間や思考と使っているな」、「あまりお取引先やご紹介先様などを訪問していないな」と少しでも感じられた方は、一度、視点を会社外へ移してみてください。

中小企業診断士 木戸貴也

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考え方
失敗は成功のもと

こんにちは。営業事務の中村です。

 

日々仕事をする上で、失敗がつきものですが、その失敗から学ぶことが重要だと思っています。

 

弊社でも、毎朝「トライ&エラーの共有」という名前(最近までミスクレームの共有という名前でしたが朝からネガティブすぎるという理由で改名いたしました。笑)で失敗やヒヤリハット、良かったこと等を朝礼で共有しています。

 

ミスや良かったことを共有することで「こんな事例があったのか、自分も気をつけよう」や「こんな気遣いの視点があったとは!わたしも真似させてもらおう」と感じます。

 

この取り組みを通じて、他者のミスや成功体験を知ることで、自らの行動に活かす気づきを得ることができます。さらに、同じ過ちを繰り返さないために、その原因や背景を共有し、共通の課題として捉えることで、組織全体での問題解決力が向上し、貴重な知識や経験が蓄積され、それが会社の財産となります。

 

失敗を恐れずチャレンジし「トライ&エラーの共有」を継続させ、より柔軟で創造的な組織文化を築いていきたいです。

 

中村菜摘

考え方
「判断力」を磨く

こんにちは、営業事務の造田です。

 

日々の業務の中や日常生活の中では「判断」をしなければならない場面がたくさんあります。

 

迅速かつ果断に行動する「決断力」とは異なり、「判断力」は物事を正しく認識し、論理的に評価することとされています。

 

私はどちらかといえば、あまり迷わずに判断をしてしまうことが多いのですが、時には「別の選択肢をとっておけばよかった」と後から感じてしまうこともあります。

 

判断力は人のセンスや経験から自然と身につくもので、判断力を磨くには時間がかかるというイメージがあったのですが、実は必要な観点を意識してトレーニングをすれば意外とすぐに判断力を習得できるようになるそうです。「判断力検定」という試験もあり、自分の判断力を測ることもできます。

 

判断力を養う観点はたくさんありますが、特にこの4つが重要だと考えられます。
① まずは自分で決める習慣をつける
② 客観的に物事を見る
③ SMARTを用いて目標を設定する
④ 目的を常に意識する

 

すぐに判断してしまう前にこれらの観点を頭の中で思い出すことで、判断ミスを減らすことが出来ると感じます。私はこの中でも②客観的に物事をみる、④目的を常に意識するということを日々大切にし、判断力を磨いていきたいです。

 

                                         造田 朋夏

考え方
「相乗積」を活用した営業戦略の立て方!

こんにちは、伊藤です。
梅が咲き始め、また、私の好きな日本酒も新酒が出荷される時期となり、少しずつ春の訪れを感じている最近です。
さて、今回のテーマは「相乗積」を活用した営業戦略の立て方!です。 

日頃、営業活動を行う中で、
「A社は当社のシェアが大きいから、売上を維持するための守りの営業を行う」や、
「B社は当社の取引がないから、攻めの営業を行う」など肌感覚ではわかりながらも
「どの取引先でいくら売上を伸ばせばよいのか?」「適正利益率はどれぐらいなのか?」を判断するのは困難ではありませんか。
 

そのような場合に活用できるのが「相乗積」です。
「相乗積」とは、「売上高比率×粗利益率」で求められ、部門・商品群ごとの利益貢献度を表すものです。
スーパーマーケットなどの小売業者の店舗レイアウトの改善検討時やマーケティング戦略立案時に活用されることが多いです。

 
今回は、部門・商品群を、取引先に置き換え、各取引先の利益貢献度を計算し、取引先別の営業戦略を考えてみたいと思います。

まずは、取引先別リストを作成し、取引先ごとの売上高構成比×粗利率で相乗積を計算します。
今回はエクセル形式で作成しました。
相乗積の合計は会社全体の粗利率と一致します。

 

次に考えるのは当社の粗利益率の目標値です。
現在、14.81%が会社全体の粗利益率のため、15.00%を目標と設定します。

売上高の大きいC社の利益が改善出来れば粗利率の向上は期待できますが、売上構成比40%以上を占めており、
価格交渉をすることで売上が減少する恐れもあります。
そのため、売上構成比が高すぎず、利益率改善が期待できそうな取引先を検討します。
今回はD社の利益率改善に取り組み、会社の粗利益率15%を目指します。

D社の売上高、粗利金額を変更しないといけませんが、
エクセルでリスト作成する場合は、是非「ゴールシーク」という機能を使ってみてください。
ゴールシークとは、あらかじめ設定した目標値(答え)からいくら必要なのか逆算で計算をしてくれる機能です。

 

数式入力→会社の現在の粗利益率合計が表示されている数式セルを選択、
目標値→15%と入力、変化させるセル→D社の粗利金額のセルを選択し、OKを押します。 
会社の粗利益率15%となるため、D社で獲得するべき粗利益金額、粗利益率が計算されました。

もちろん、机上の算定結果だけなので、利益交渉を成功させるための戦略も必要ですが、
ターゲット顧客や営業戦略を決定しなければ始まらないと思います。
是非1つのツールとして活用してみてください。 

伊藤 侑加