組織・人材育成 考え方

人への投資が業績を向上させる

 

こんにちは、中小企業診断士の木戸です。本日からお盆休みの企業もあるのか、街を歩く人が少し少ないように感じます。高速道路の渋滞情報を聞くとコロナ前の行楽シーズンを思い出します。

 

日本企業は人への投資で後れを取っていると言われています。厚生労働省の推計によると国内総生産(GDP)に占める企業の能力開発費の割合は0.1%(2010年~2014年の平均値)となっており、欧米の1~2%と比較すると非常に低い割合となっています。

 

また、仕事に関連するリスキリングへの関心が高まる中、実際に日本人がリスキリングに取り組む割合も欧米と比べて低いようです。

 

基本的な私のスタンスは、時代の変化や企業の戦略、従業員のライフプランなどに応じて、従業員自身が自発的にスキルアップや新たなスキル習得に取り組むものであり、会社では各スキルを活用し、パフォーマンスを発揮する場と考えています。

 

どれだけ会社が人への投資(社内外の研修や資格取得支援、労働環境の整備など)を行ってもそれを受ける従業員に向上心や学びなおす意欲がなければ、全く意味がありません。

 

しかし、人への投資を積極的に行っている企業の業績は、そうでない企業と比較して良い割合が高いことを考えると会社としても何かしらの従業員への投資を考えるべきかと思います。

 

長年、同じビジネスモデルで事業を続け、中長期的に業績が低迷している企業は多く、特に経営改善や事業再生でご支援させていただく企業様はその傾向が強いように感じます。

 

既存事業を立て直すのも新事業を展開するのも人が大切なことは言うまでもありません。

 

コロナの影響が長引き、まだまだ先行き不透明な状況だからこそ、人材教育費を含む未来費用(未来の売上・利益に繋がる経費:教育費以外では広告宣伝費なども該当する)の金額や売上・利益・経費に対する割合を見直してみてはいかがでしょうか。

 

中小企業診断士 木戸貴也

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組織・人材育成
失敗は成功のもと

こんにちは。営業事務の中村です。

 

日々仕事をする上で、失敗がつきものですが、その失敗から学ぶことが重要だと思っています。

 

弊社でも、毎朝「トライ&エラーの共有」という名前(最近までミスクレームの共有という名前でしたが朝からネガティブすぎるという理由で改名いたしました。笑)で失敗やヒヤリハット、良かったこと等を朝礼で共有しています。

 

ミスや良かったことを共有することで「こんな事例があったのか、自分も気をつけよう」や「こんな気遣いの視点があったとは!わたしも真似させてもらおう」と感じます。

 

この取り組みを通じて、他者のミスや成功体験を知ることで、自らの行動に活かす気づきを得ることができます。さらに、同じ過ちを繰り返さないために、その原因や背景を共有し、共通の課題として捉えることで、組織全体での問題解決力が向上し、貴重な知識や経験が蓄積され、それが会社の財産となります。

 

失敗を恐れずチャレンジし「トライ&エラーの共有」を継続させ、より柔軟で創造的な組織文化を築いていきたいです。

 

中村菜摘

組織・人材育成
第一印象について

こんにちは。営業事務の中村です。

 

相手の第一印象を決めるのは、対面の場合、だいたい最初の4分間と言われています。私は事業者の皆さまと直接お会いする機会はあまりなく、お電話での対応が多いのですが、電話応対では、最初の15秒で第一印象が決まるそうです。

 

ですので、電話応対の最初の印象を左右するのは、第一声から本題に入るまでの対応、つまり、「挨拶」「社名と名乗り」「用件の確認」などの電話の初期対応全般で第一印象が決まってしまいます。特に第一声はとても大切で、お客様は、最初の発声の仕方や言葉遣いで電話に出た人間を好きか嫌いか決めてしまうそうです。

 

(確かに普段自分が飲食店を予約する際、電話対応が良くないと行きたくなくなります…)

 

数あるコンサルティング会社の中から弊社を見つけて、ご連絡いただいた際にこのようなことが起こらないよう、明るくハキハキ“笑声”での対応を普段から心がけていきたいと思います。

 

中村菜摘

組織・人材育成
安定の落とし穴「ゆでガエル現象」とならないために

こんにちは、伊藤です。

皆様は「ゆでガエル現象」という言葉をご存知でしょうか。
 
この言葉は2匹のカエルの実験に由来します。
まずは1匹のカエルをゆっくりと温めたお湯の中に入れます。この段階ではカエルは特に反応を起こしません。
そして、徐々に温度を温めていきます。しかし、水温の上昇に慣れたカエルは温度変化に気づかず、
熱いと気づいたには外に出ることが出来ず、茹って死んでしまいます。
もう1匹のカエルは最初のカエルが死んでしまった水温のお湯に最初から放り込みます。カエルは熱さに驚いてお湯から飛び出し死を免れます。
 
このゆでガエル現象からの示唆は、急激な変化には気づきやすいけれど、
変化が緩やかであると、その変化に気づきづらく、気づいた時には破滅的な状況に至ることもあるということです。
 
ゆでガエル現象が生じる理由は、「変化がない状況を心地よく感じやすいこと」が挙げられます。
変わることよりも現状維持の方がリスクが小さく見えてしまい、変化に目を背けたくなってしまうことなどです。
 
また、「人の感知能力」によるものも挙げられます。
例えば5キロの重さの荷物を持っている時に、5キロの荷物を追加されると変化には気づきますが、
100gずつ徐々に追加された場合には重さの変化に気づきにくいなどです。

 

AIやIoT技術の進展など、外部環境は目まぐるしいスピードで変化しています。
「ゆでガエル現象」のような壊滅的なダメージを受けないためには、経営者が現実を直視し、変化を受け入れ、適応し、
環境の変化に合わせて企業も変化していくことが当然であるという組織文化を構築していくことが大切です。

伊藤 侑加