事業再生について 新型コロナウイルス感染症 資金調達について

今こそ融資に頼らない経営を

皆さん、こんにちは。株式会社フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

 

今年に入ってからずっとですが、特に9月から支援先様への定期訪問やスポット支援や出張が多く、デスクに座って資料の作成や自社の経営について考える時間があまり確保できませんでした。

 

それだけ最前線で支援させていただいているということですので有難いことなのですが、体は正直なもので「もう若くはないんだ」と日々実感しています。

 

 さて、最近のコンサルティング現場で感じることです。

 

私が2月ごろ予想した通りと申しますか、資金繰りの相談がかなりのペースで増加してきています。

 

相談に来られる企業様の多くは新型コロナ関連の融資もすべて受けたが、業況が改善するどころか悪化する一方で融資の話は全て断られています。

 

金融機関が支援してくれないことに対して不満や愚痴を言っていても仕方ありません。

 

仮に今、融資を受けることができたとしても数か月後にはまた同じ問題に直面します。

 

 

経営者がすべきことは金融機関に依存するのではなく、自分が中心となって道を切り拓くという強いリーダーシップを発揮して経営改善に臨むことです。

 

そして、経営改善を行う術を身に付けることです。

 

私なら最初に支出を減らします。具体的には以下の2つを行います。

 

  • 固定費の削減、不採算事業の撤退
  • 遅らせることのできる支払いを遅らせる(入金サイトを早めることも同時に)

 

【固定費の削減、不採算事業の撤退】

固定費や不採算事業の中には経営者の思い入れやこだわりがあって、なかなか踏み込むことができない聖域があります。しかし、コロナ禍においては聖域など関係ありません。徹底的な改革を推し進めてください。経費の削減を検討する際には経費を2つに大別することです。1つはプロフィットコスト(利益を生むコスト)、2つ目はロスコスト(利益を生まないコスト)です。プロフィットコストは利益を生むためのコスト、ロスコストは何も生まない経費のことです。決算書や試算表を眺めて、すべての科目をプロフィットコストかロスコストに仕分けしましょう。経費の総額が変わらなくとも、ロスコストを削減してプロフィットコストに充当することで利益が伸びる場合もあります。

 

【支払いを遅らせる】

仕入サイトの変更や金融機関の返済条件の変更を行い、キャッシュアウトを少なくする、遅らせることです。特に金融機関への返済ですが、資金調達ができなくなった場合はこれまで通り返済するのではなく、返済条件の変更を行いましょう。借りることができないのに今返すのは得策ではありません。これにより単月で数百万から数千万の効果があります。社会保険や税金も当局と相談して納付のタイミングを交渉しましょう。

 

このように、まずは赤字や資金の流出を防ぐことに全神経を使い、資金繰りの目途を立てることから経営改善をスタートさせましょう。それから利益率の改善や売上アップに取り組むことが正しい順番です。

 

自社の経営を見つめなおし、金融機関の依存しない経営状況にもっていく不退転の覚悟が求められていると私は考えます。

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事業再生について
心を強くもつこと

フラッグシップ経営代表、中小企業診断士の長尾です。

 

9月ごろから資金繰りが悪化した相談件数が徐々に増加しております。

 

特に春から夏にかけて新型コロナ関連融資を全て借り切ったものの業況は改善されず、新規の融資を申し込んでいるが貸してくれないケースは深刻です。

 

また、すでに条件変更を行なっているため政策公庫や協会付き融資が全く出ていないという企業も少なく、こちらはさらに深刻です。

 

決算書や過去の実績を重視する金融機関の考え方もわかりますが、このままでは倒産件数は伸び続けるでしょう。

 

資金調達が無理だった場合、頭を切り替えて別の方法で資金を確保できないか検討せざるを得ません。

 

例えば、

 

・既存借入の返済をとめる(条件変更・リスケ)

・在庫の現金化

・複数の借り入れを1本にまとめて返済額を圧縮する

・支払サイトを遅らせる

・社会保険を遅らせる

・税金を遅らせる

・入金を早める

・保険の解約をする

・遊休不動産を売却する

・親族にお金を借りる

 

などです。

 

特に返済をまだ止めていない場合は今月から返済をとめる覚悟で金融機関と交渉しましょう。

 

ただし、事業者様だけでは交渉がうまく進みませんので、我々のような認定支援機関のサポートを受けることをお勧めします。

 

国家資格者や専門家を介入させての再生となると金融機関も聞く耳を持ってくれます。

 

今は先行きが不透明で不安な気持ちになっている経営者の方が多いと思いますが、とにかく心を強く持って、一人で悩まずに専門家に相談して下さい。

 

心を強く持って、知恵を出し合えば進むべき方向性が明確になるものです。

 

私どもはいつでも中小企業経営者の皆様を全力でサポートしますので、なんでもご相談いただければと思います。

事業再生について
アフターコロナでの当社の取り組みについて

 

こんにちは。中小企業診断士の木戸です。

 

令和2年8月7日に令和元年度補正予算「小規模事業者持続化補助金<一般型>(第2回受付締切)」の採択者一覧が発表されました。

当社は「アフターコロナの事業再生を目的とした専門チーム組成と販路開拓」をテーマにした事業計画で申請し、採択を受けました。

 

本日は、当社が進めている取組内容をご案内したいと思います。

 

内閣府が8月17日に発表した令和2年4月~6月期の国内総生産(GDP)速報値は、実質GDPが前期比7.8%減、年率換算27.8%減と過去最大の落ち込みとなっており、新型コロナウイルス感染症による経済への影響の大きさがうかがえます。

 

リーマンショック時には経営が行き詰まり、誰にも相談できず自殺した経営者が約8,000人いたと言われています。また、リーマンショックに対する経済対策の一つで金融円滑化法が発令され、多くの中小企業は元本返済猶予などのリスケジュールを行っており、その後の東日本大震災時にも増加し、金融庁によるとその数は37万者(中小企業全体の10分の1程度)となっています。

 

また、アフターコロナでは以前の業績には戻らないことを前提に経営する必要があり、借入金が年商に対して過大となり、債務超過に陥ることで、収益面と財務面で大きく毀損する中小企業は増加すると予測しています。

 

当社は、新型コロナウイルス感染症の影響で収支状況や財務状況が毀損し、経営状態が厳しい中小企業に対して、経営改善、事業再生に必要な専門家を揃え、ワンストップ支援体制を構築することで、それぞれの中小企業に沿った多様な支援を迅速に提供します。

 

当社が中心となり中小企業診断士、弁護士、公認会計士による専門家チームを組成し、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中小企業に対してワンストップ支援を行います。

 

具体的な支援内容は、①借入金のリスケジュール(返済猶予や借換、金融機関との交渉による債務圧縮など)や②アフターコロナに対応するビジネスモデルの再構築です。ビジネスモデルの再構築とは、「対象顧客」や「顧客との関係性」、「提供する商品・サービス(価値)」、「流通チャネル」、「社内管理体制」、「ビジネスパートナー」、「収益・コスト構造」など事業に関する全ての項目を見直すことです。

 

我々、専門家チームは、リーマンショック時のように経営者の自殺を出してはいけないという強い使命感を持っており、総合力で対応していきます。また、中小企業の本質的な経営改善を実現することで、多くの中小企業が新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越え、中小企業の存続・成長および従業員の雇用を守ることによって、地域経済の活力再生を目指します。

 

現在、専用ウェブサイトは製作途中ですが、ご相談は電話・メール・お問い合わせフォームで、受け付けています。

事業再生について
経営相談の実例

 

当社には資金繰りの悪化や赤字体質に悩んでいる経営者がよく相談に来られます。

 

経営をする上で様々なお悩みがあるかと思いますが、やはり多くの経営者が資金面や利益面で悩まれています。

 

最近、当社に経営相談に来られた方の実例を見てみましょう。

 

【相談事例1 大阪府 土木工事業 売上高5億、借入2億】

創業から4年で売上規模が飛躍的に増大した。

原価管理や人員の育成を後回しにし、売上至上主義でこれまでやってきたとのこと。

しかし、ここにきて急激に資金繰りが悪化。借入高が膨らむ一方だが資金が全く残らない。

融資を受けてもすぐに資金不足に陥る状況となっており、最近では融資も断られるようになった。

経営者自らが工事内容や現場に目が届く間は良かったが、今となっては何が資金繰りの悪化の原因となっているかも分からず、当社に相談に来られた。

 

【相談事例2 大阪府 雑貨輸入業 売上高7億、借入3千万】

日本で受注した案件を中国の工場で製造させ、輸入するビジネスモデルで売上は順調に伸ばしていた。

粗利率は5%程度と元々低いにも関わらず、中国の工場のマネジメントが十分ではなく不良品や納期遅れが発生し毎期大幅な赤字決算となる。

借入は少ないものの経営者に対する貸し付けや、大幅な赤字の累積による多額の債務超過がバランスシートに計上されており、資金調達ができないことから当社に相談に来られた。

 

 

この二つの相談事例で共通している事は売上至上主義で利益率を管理しない、行けるところまで行く、金融機関に見放されてから事の重大さに気づくということでしょうか。

売上至上主義の考え方の経営者は損益には神経を使っていますがバランスシートには無関心です。

 

その結果、バランスシートに負の遺産が多額に計上され、改善には数年から10年以上要するということになります。

 

今回の実例のように金融機関が活用できない、手元運転資金もないという状況では経営改善のハードルが上がってしまいます。

 

そして、皆さんがこう言います。

 

「もっと早く相談しておけば・・・」

 

経営改善に相談に来るタイミングは状況によって異なりますが、経営者ならここに至るまでに本能で危機感を感じたことがあったはずです。

 

その危機感を目先の資金調達で安易に対応するのではなく、危機感が生まれた要因は一体何であるのかを真剣に突き止めることが重要です。

 

それができない場合は常に専門家のサポートを受けることをお勧めします。